前々回、以下の投稿をして、せっかく対象施設の範囲が広がるはずが政令の段階で従来どおりの範囲とされるかも、との危惧を表明しました。
「障害者サービス関係著作権法改正の「骨抜き」画策か?」
http://gomame.cocolog-nifty.com/library_copyright/2009/09/post-2b22.html
で、政令案の中身がどうなるのか心配していましたが、結論から言うと、杞憂でした。少し安心...。
ただ、視覚障害者サービス関係では「少し安心」ですが、聴覚障害者サービス関係は、字幕と手話の作成ができる施設の範囲について、ほぼ従来ベースで、公共図書館等が含まれていません。なぜか第2号の映像付きの字幕・手話の作成には含まれているんですが。(国立国会図書館と大学図書館はこちらにも含まれていません。どうなってるんでしょう?)
「著作権法施行令の一部を改正する政令案に関する意見募集の実施について」(e-govのページ)
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1010&BID=185000442&OBJCD=&GROUP=
このページに、以下の政令案の概要(PDFファイル)が掲載されていました。
「著作権法施行令の一部を改正する政令案の概要」(e-govのページ)
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1030&btnDownload=yes&hdnSeqno=0000058193
以下に障害者サービス関係のところだけ採録しておきます。
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著作権法施行令の一部を改正する政令案の概要
「著作権法の一部を改正する法律」(平成21年法律第53号。一部を除き、平成22年1月1日施行)の施行に伴い、著作権法施行令について必要な規定の整備等を行う。
(施行期日:平成22年1月1日)
Ⅰ 障害者福祉関係(法第37条第3項、第37条の2)
1.政令委任事項
改正後の著作権法(以下「法」)第37 条第3項及び第37 条の2では、「障害者の福祉に関する事業を行う者で政令で定める者」が、視覚障害者等向けの録音図書の作成や聴覚障害者等向けの映画字幕の作成等を行うことができる旨規定。
2.改正内容
(1) 視覚障害者等のための複製等が認められる者(法第37条第3項関係)
○ 以下の施設を設置して視覚障害者等のために情報を提供する事業を行う者を一般的に定める。
① 児童福祉法第7条第1項の知的障害児施設及び盲ろうあ児施設
② 大学・高等専門学校に設置された図書館及びこれに類する施設
③ 国立国会図書館
④ 身体障害者福祉法第5条第1項の視聴覚障害者情報提供施設
⑤ 図書館法第2条第1項の図書館
⑥ 学校図書館法第2条の学校図書館
⑦ 老人福祉法第5条の3の養護老人ホーム及び特別養護老人ホーム
⑧ 障害者自立支援法第5条第12 項に規定する障害者支援施設及び同条第1項に規定する障害福祉サービス事業(生活介護(第6項)、自立訓練(第13 条)、就労移行支援(第14 項)又は就労継続支援(第15 項)を行う事業に限る。)を行う施設
○ その他の条件として、
・ ①、④及び⑧を設置する者については、非営利目的の法人に限定。
・ ⑤については、司書又はこれに相当する職員として文部科学省令第1条の3で定める職員を置いている図書館に限定。また、その設置主体を地方公共団体又は公益社団法人若しくは公益財団法人に限定。
○ ①~⑧の施設を設置する者のほか、視覚障害者等のために情報を提供する事業を行う法人(法人格を有しない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるものを含む。)のうち、「視覚障害者等のための複製又は自動公衆送信を的確かつ円滑に行うことができる技術的能力、経理的基礎その他の体制を有するものとして
文化庁長官が指定するもの」を定める。
(2) 聴覚障害者等のための字幕等の作成・自動公衆送信が認められる者(法第37条の2第1号関係)
○ 身体障害者福祉法第5条第1項の視聴覚障害者情報提供施設を設置して視覚障害者等のために情報を提供する事業を行う者(非営利目的の法人に限る。)を一般的に定める。
○ 上記のほか、聴覚障害者等のために情報を提供する事業を行う法人(法人格を有しない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるものを含む。)のうち、「聴覚障害者等のための複製又は自動公衆送信を的確かつ円滑に行うことができる技術的能力、経理的基礎その他の体制を有するものとして文化庁長官が指定するも
の」を定める。
(3) 聴覚障害者等のための字幕や手話付きの映画の作成・貸出しが認められる者(法第37条の2第2号関係)
○ 以下の施設を設置して聴覚障害者等のために情報を提供する事業を行う者を一般的に定める。
① 大学・高等専門学校に設置された図書館及びこれに類する施設
② 身体障害者福祉法第5条第1項の視聴覚障害者情報提供施設
③ 図書館法第2条第1項の図書館
④ 学校図書館法第2条の学校図書館
○ その他の条件として、
・ ②を設置する者については、非営利目的の法人に限定。
・ ③については、司書又はこれに相当する職員として文部科学省令第1条の3で定める職員を置いている図書館に限定。また、その設置主体を地方公共団体又は公益社団法人若しくは公益財団法人に限定。
・ 全てについて、法第37 条の2第2号の規定の適用を受けて作成された複製物の貸出しを文部科学省令で定める基準に従って行う者に限定。
○ ①~④の施設を設置する者のほか、聴覚障害者等のために情報を提供する事業を行う法人(法人格を有しない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるものを含む。)のうち、「聴覚障害者等のための複製を的確かつ円滑に行うことができる技術的能力、経理的基礎その他の体制を有するものとして文化庁長官が指定
するもの」を定める。
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というか、政令案の案文自体が未公表なんですけど・・・。案文がなくてどうやって意見を言えっていうんでしょうか、文化庁著作権課さん!
他のところも図書館的には注目しなければならないところがあるので、また投稿します。
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著作権に関する様々な事業を行っている社団法人著作権情報センターが発行する『コピライト』という月刊誌(原則会員のみ頒布の非売品)があります。
同誌には、同センターが毎月主催する著作権関係の講演会の講演録や、最近の内外の著作権に関する動向の紹介、国内外の著作権に関するトピックの解説記事、判例解説などが掲載されており、著作権を研究している人なんかには必読だったりします。
そんな同誌の最大の売りの一つに、最近の著作権法改正に関する文化庁著作権課の法規担当者による詳細な解説記事があります。これまでは、法改正の数ヶ月後には必ず掲載されていました(唯一の例外が、H16年法改正のときで、著作権課長による講演録で代用されていました。やはりあの悪評高い(?)H16年法改正だったからでしょうか・・・)。
それで、今回の法改正でも、当然、その解説記事が載る予定になっており、同誌の6月号(だったと思いますが)にも「10月号に掲載される予定となっている」との予告まで出されていたのでした。
ところが、11月号になっても掲載されていません。これはいったいなぜ?
11月号には、山下前課長による講演録が掲載され、その中で若干法改正にも触れられています。しかし、その内容はお世辞にも十分とは言えない内容で、文化庁HPに掲載された法改正の解説を超えないようなシロモノでした。とても、「史上最大の法改正」(by山下前課長)(←うろ覚えなのでちょっと違っていたかもしれません)の内容を理解するのには事足りない内容で・・・。
で、同センターの知人に、雑談がてら尋ねてみたところ「いやぁ、あれは原稿が出てこないんですよ。困ってるんです」とのこと。つまり、やはり10月号の掲載が予定され、編集部から原稿執筆依頼が文化庁著作権課に出されていたっていうことのようです。
それで、12月号の校正はもう終わっているので、12月号にも掲載されないことになっている、早くて1月号だ、というのです。
1月って、もう改正著作権法は施行されているんですけど・・・。
あんな大規模の法改正について、きちんと解説されないまま施行してもいいんですかね。
で、やはりその理由は、政令案がなかなか公表されない理由と一致しているんじゃないかと。7月にあれだけ大きな異動をするから、うまく内容の引き継ぎがなされず、その結果として政令案の作成に時間がかかっている、と。(余談ですが、11月号の講演録で山下前課長が「もっとやりたかったのに異動になった」みたいなことを発言されていたのですが、この異動には何かウラがあったのでしょうか)
漏れ聞く話によると、現在の文化庁著作権課の幹部が今回の法改正の中身について批判的で、そのために6月の法改正の趣旨に沿った政令案を作成することに消極的ということもあるようです。このまま政令も1月1日に間に合わなかったりすると、いったいどうするつもりなんでしょうかね、文化庁著作権課さんは。
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長らくごぶさたしてます。変なコメントがいっぱいついていたので消すのに苦労しました・・・。
最終投稿から2年以上も経過していたんですね。ううむ。
久しぶりに投稿したいできごとがあったので、投稿しました。
この前の通常国会で、著作権法の大改正があったことはご存知の方も多いかと思います。
その中でも画期的だったのは、37条3項と37条の2の改正で、この改正によって障害者サービスが大改善される見込みでした。国会会議録を見ても、前向きな回答がありました。
しかし!そんなことを忘れさせるような「骨抜き」が事務方である文化庁著作権課が画策しているようなのです。これは大問題です。
あるきっかけで入手した「照会文書」(どうも障害者団体や図書館団体などに照会しているようですが、よくわかりません)です。いちおう全文掲載します。(著作権法第13条第2号該当と判断)
ごらんいただきたいのは、「注2」です。これによって、文字の音声化や拡大等のサービスを無許諾で行い得る主体が現行のものとほとんど変化がないということになり、今回の改正の意味の大部分が没却されることになります。こういうことを「官僚主導」で行うというのはどういうことでしょうか。国会答弁の趣旨からも大きく反するこのような動きは、問題ではないかと思います。
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著作権法施行令の一部を改正する政令案(障害者関係権利制限関係)に関する事項について(照会)
平成21年9月16日
文化庁著作権課
平素より大変お世話になっております。
著作権法の一部を改正する法律による改正後の著作権法第37条第3項又は第37条の2第1号若しくは第2号に関し、「政令で定めるもの」の指定を希望する事業者がある場合は、それぞれについて、以下の事項について、9月25日までにご回答願います。
ご回答は政令指定の対象範囲を検討する際の参考とさせていただきますので、可能な限り具体的なものとなるようお願いいたします。また、必要に応じて追加の照会することもありえることを、予め申し添えます。
① 指定を希望する「障害者の福祉に関する事業を行う者」 ※注1
② 当該事業者が「視覚障害者等の福祉に関する事業」を行うものであることを示す根拠(法令(条例含む)、定款、その他文書により定められたもの)及び根拠がある場合はその具体的内容(該当箇所の引用又は原本の写しの提出をお願いいたします。)
※注2
③ 現在実施している視覚障害者等又は聴覚障害者等を対象とする著作物の作成・提供に関する事業の状況
i 対象者(どのような利用者が対象か)
ii 対象障害種
iii 事業内容
a 対象著作物の種類
b 事業の具体的内容
以下の点を含め、具体的に記入願います。
・ どのような場面でどのような著作物利用が必要となるのか。
・ 翻案を行うか否か。行う場合はその具体的内容。
c 事業実績
以下の点を含め、具体的に記入願います。
・ 作成又は提供をした著作物の複製物種類及び数
・ 情報提供を行った障害者数
iv 利用者が視覚(又は聴覚)による表現の認識に障害のある者であることの確認方法及び利用者の登録制度の導入の有無
v その他、目的外使用、出所の明示、同一性保持権等に係る規定に従い法令を遵守した著作物利用を行うための体制について。
以下の点を含め、具体的に記入願います。
・ 法令を遵守した著作物利用のためのガイドライン等の策定の有無及びその具体的内容
④ 今後政令指定を受けた際に実施を予定している視覚障害者等又は聴覚障害者等を対象とする著作物の作成・提供に関する事業の内容について
i 対象者(どのような利用者が対象か)
ii 対象障害種
iii 当該事業者の利用者として想定される障害者数の規模及びそれを示す根拠資料
iv 事業内容
a 対象著作物の種類
b 事業の具体的内容
以下の点を含め、具体的に記入願います。
・ どのような場面でどのような著作物利用が必要となるのか。
・ 翻案を行うか否か。行う場合はその具体的内容。
c 事業予定
以下の点を含め、具体的に記入願います。
・ 作成・提供をした著作物の複製物の種類及び数
・ 情報提供を行う障害者数
v 利用者が視覚(又は聴覚)による表現の認識に障害のある者であることの確認方法及び利用者の登録制度の導入の有無
vi その他、目的外使用、出所の明示、同一性保持権等に係る規定に従い法令を遵守した著作物利用を行うための体制について。
以下の点を含め、具体的に記入願います。
・ 法令を遵守した著作物利用のためのガイドライン等の策定の有無及びその具体的内容
⑤ 現在、事業を実施していない事業者については、今後、新たに事業の実施が必要となる理由。
(現在、例えば、視覚障害者関係では、(社)日本文藝家協会と(社)日本図書館協会との間許諾契約により、視覚障害者等向けの録音図書の作成が可能となっていると承知しています。また、聴覚障害者関係では、(福)聴力障害者情報文化センターと各権利者団体との許諾契約により、映画や放送番組への字幕付与サービスの実施が可能となっていると承知しています。これらのような取組を行っている事業者は、今後も、事業実施の必要性が相対的に高いとも考えられることから、念のため確認するものです。)
注1: 事業について法令上の根拠が異なる毎に、別々に回答願います。例えば、図書館法第2条1項の図書館、図書館法29条の図書館類似施設は別々の取扱とすることとなります。
注2: 例えば、単に国民又は市民全体を対象として事業を行う旨が定められているのみの場合は、これに該当するとは認められないものと取扱います。
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照会日付が9月16日で、シルバーウィークが間にあることを考えると実際の検討に費やせる日が5日間しかないというのも非常に問題だと思いますし・・・。やる気あるんでしょうか。
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またまたおひさしぶりです。
昨日、中山信弘先生による待望の著作権体系書である『著作権法』(有斐閣、2007.10)を買いまして、早速読んでみました。ううむ、スゴい。引き込まれるように読んでいきました。
で、一番ビックリしたのが、次の記述。
「なお、図書館の利用者が自主的にコイン式複写機を用いて複製する行為は、条文を素直に読む限り、それが私的使用目的であれば30条により侵害とはならないと考えられる。つまり図書館での複製機器は30条1項1号の自動複製機器を用いた複製に該当するが、附則5条の2により文書・図画については適用除外とされているからである。もしこのような解釈を採れば、図書館自身は31条1項1号の複製しかできないが、利用者が図書館による管理を離れて主体的に複製する場合は、30条の要件を満たす限り全部の複製が可能ということになる。しかしこれでは31条1項1号の趣旨が逸脱されてしまうので、図書館においては31条が優先するという解釈もありうる。ただ、そのように解釈したとしても、利用者は一歩図書館を出れば街のコピー屋で全部複製ができるため、資料の館外貸出しを受けて複製するようになるだけであろう。このような問題はどのような解釈をしても問題は残るであろう」(pp.254-255)
これってつまり、「どうせ館外貸出しで全部コピーされるんだから、館内で30条コピーすることを認めても同じ」って見解ですよね〜?
現職の法制問題小委主査の見解ですから、結構影響大きいと思うんですが・・・。権利者側の反応が気になるところです。
〔2007.10.14, 22:00 中山先生の著書中の引用ページを補記〕
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日本図書館協会著作権委員会編による『図書館サービスと著作権』(図書館員選書・10)の改訂第3版が出ました。(1680円)
amazonに掲載された「「MARC」データベース」の内容案内では「図書館の立場で複写等の問題を具体的に解説。現場の参考書として使える解説書。構成を再編した改訂第3版」とそっけなく紹介されています(初版から解説文がほとんど変わっていません。改訂版以降全然違う内容になったのに・・・)が、実際には、付録がかなり充実していて、著作権法31条に関する2つのガイドライン、著作権審議会第四小委員会報告書の抜粋、多摩市立図書館事件の東京地裁判決の抜粋、上映会関係の文書、公共図書館における録音図書作成関係の文書まで収録されています。ここまで収録されている解説書は他になく、解釈の根拠を探し出すにはとても便利です。
ご参考までに目次を掲げておきます。
第1章 図書館業務と著作権
1.1 図書館と著作権
1.2 資料と著作物
1.3 図書館業務と著作権法の関連事項
第2章 著作権の諸概念
2.1 著作物
2.2 著作者
2.3 著作者に与えられる権利(1) 著作者人格権
2.4 著作者に与えられる権利(2) 著作(財産)権(狭義の「著作権」)
2.5 著作権の発生と消滅(保護期間)
2.6 著作権の制限(自由に利用できる場合)
2.7 もう一つの権利---著作隣接権について
2.8 外国の著作物の保護
2.9 罰則
2.10 著作物を利用するための方法
第3章 図書館業務と特に関係する規定
3.1 図書館等の複製(法31条)の規定
3.2 点字等による複製(法37条)の規定
3.3 非営利・無料による上演等(法38条)の規定
第4章 利用形態別の解説
4.1 閲覧(法22条の2、38条1項)
4.2 複写
4.3 貸出
4.4 無料上映会・レコードコンサートの実施
4.5 障害者サービス
4.6 新刊案内等における本の表紙等の利用
第5章 著作権調査と著作権処理
5.1 著作権調査と著作権処理の流れ
5.2 著作物の特定
5.3 著作物の著作者の特定と保護期間の算定
5.4 著作権の帰属の調査
5.5 著作権者との交渉
5.6 文化庁長官の裁定の手続
付録A 公貸権制度
付録B 著作権法令など
B-1 著作権法
B-2 著作権法施行令(抄)
B-3 著作権法施行規則(抄)
B-4 著作権法関係告示一覧
B-5 戦時加算関係
B-6 著作権審議会第四小委員会(複写複製関係)報告書
B-7 多摩市立図書館事件判決
B-8 著作権法第31条関係ガイドライン
B-9 上映会関係文書
B-10 録音図書作成関係文書
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みなさま、ごぶさたしております。
もうだいたい20日くらい経過しておりますが、まったくと言っていいほど取り上げられていないようなので、ネット上の検索の便も考えて、紹介記事を書きます。
著作権法31条では、一定の要件を満たせば、図書館等において著作権者の許諾なしに複製を行えることとしていますが、その図書館等の範囲については著作権法施行令1条の3において限定的に定められています。この政令では、この図書館等として、国立国会図書館、図書館法2条1項の図書館、大学・短大・高専図書館、国立大学校図書館、博物館等の図書館、一般公衆に開放している国公立研究所の図書館、そして、これらに準ずる図書館等として文化庁長官が指定する施設の7種類の施設を定めています。
この最後の種類の図書館ですが、昭和60年に指定されて以来、新規の指定は実質的にはなされておらず、その理由としては日本複写権センターの設立による文献複写の集中処理システムの整備が挙げられていましたので、新規の指定は実際上困難であると認識されていました。
それが、約20年ぶりに、山階鳥類研究所(あの紅白歌合戦でかつて票数を数えていた団体です(よね?))の資料室が、31条図書館として指定されたのです。なお指定日は、平成19年4月27日となっています。
これまでの文化庁著作権課の方針からみて新規指定はかなり困難と見られていましたが、何か方針の変更でもあったのでしょうか??興味が湧くところです。
以下にこの指定を行った旨を公告した文化庁告示の全文を掲げておきます。
(出典)官報第4586号〔平成19年5月21日付け〕第5面
http://www.kantei.go.jp/jp/kanpo/may.4/km0521ee.html
○文化庁告示第九号
著作権法施行令(昭和四十五年政令第三百三十五号)第一条の三第一項第六号に基づき、著作権法(昭和四十五年法律第四十八号)第三十一条の図書館資料の複製が認められる施設として、次に掲げるものを平成十九年四月二十七日付けで指定したので、同令第一条の三第二項に基づき告示する。
平成十九年五月二十一日
文化庁長官 青木 保
財団法人山階鳥類研究所資料室
※ 肝心の最後の1行が欠落していました。申し訳ございません。okeydokeyさんのトラックバックによるご指摘を受けまして、加筆いたしました。okeydokeyさん、ありがとうございました。
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2/28の読売の社説は、自民党のシンクタンク構想がお粗末な結果となったことを批判する内容であった。
[シンクタンク]「これで『脱・霞が関』は無理な相談」(Yomiuri Online)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20060227ig91.htm
まぁ、国会「改革」と称して自らの戦力をわざわざ縮小する案を作るような政党ですから、シンクタンク構想なんて土台無理な話だった、それだけのことですな。
シンクタンク構想なんて考えるんだったら、その前に立法補佐機能の強化を考えるべきなんじゃないのでしょうか。そもそも自前で霞が関に対抗しようなんていう気はさらさらないようです。あの「私のしごと館」の建設責任者の労働官僚出身の一年生議員に国会「改革」案を作らせるようなメンタリティですから・・・
なぜ目の前にある調査機関を充実強化しようと考えないのでしょうか。費用対効果を考えてもそっちの方が有効でしょうに。
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昨日のエントリにコメントをお寄せくださった方が、自民党案へのリンクを教えてくださったので、早速読んでみました。
国会事務局等改革に関する提言
http://www.jimin.jp/jimin/gyo/katsudou/h18/180210.pdf
ううむ、これはすごい・・・。
国会図書館、ずたずたです。
調査機能が衆参の委員部に合体させられた挙げ句、現場として独法に「調査室」というものを残すらしい。
あと、子ども図書館と関西館が跡形もありません。昨日ご紹介した自民党の機関紙によれば、「わが党が強力に推進」して設立したはずのこの両施設を廃止ですか。自民党のご都合主義、すごすぎです。
報道によれば、扇千景参院議長は、この案の提出を大歓迎なされたとのことで、5年前に出されるべきだったなどとおっしゃったらしいですが、5年前に扇議長の友党であった自民党が、国会図書館の拡大化を党として推進していたことをお忘れのようです。
人の記憶って、本当にはかないものなんですね。
文献(資料)による裏付けの重要さがわかるような気がします。とすると、出版物を永久保存する意義というものも重要になるわけですが、まさか都立のように「永久保存しなくていい」ってことにはならないですよね?
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「国会図書館の改革 進化続ける国会図書館(クローズアップ あなたの生活こうなります)」自民党ホームページより
http://www.jimin.jp/jimin/closeup/2074/closeup.html
この記事は党機関紙の『自由民主』の2002年11月26日号に掲載されたものらしいのですが、今と言っていることが全然違うのでビックリれす。
確か、国家公務員の定員が減り続けているのに国会図書館だけは定員が増え続けているので定員削減を図るとかいうのが今の自民党の提案の方向性だったような気がしますが、このときにはですね・・・
「二十一世紀の高度情報化社会に対応して、国立国会図書館が進化を続けています。わが党が推進した法律の改正に基づいて関西館がオープン、それを機にインターネット上のサービスを拡充。東京本館と関西館、全面開館した国際子ども図書館が一体となって、一層国民に奉仕していく体制が整いました。」
「わが党が推進した法律の改正に基づいて関西館がオープン、それを機にインターネット上のサービスを拡充」ですって・・・おい、産經新聞!アンタは苟も天下の与党たる自民党さまの方針で行われてきた施策を、こともあろうに「副業」などとのたまうとは、何様のおつもりか?
「これからの国会図書館のサービスは東京・永田町にある東京本館、京都府精華町の関西館、そして国際子ども図書館(東京・上野公園)、の三施設が拠点となります。各館が、それぞれの特色を生かし、一体となって便利で、かつ質の高いサービス提供を目指していくことになります。」
なのに、今の自民党さんの方針では、子ども図書館や関西館はなくなってしまうような感じです。
この記事を読む限り、2002年当時の自民党の方針は、施設やサービスを拡大することで「国会図書館の改革」を進める、と言うものだったはずですが、それがなぜ今、施設やサービスを縮小する方向になってしまうのでしょうか。自民党には政策の一貫性というものは無いのでしょうか。
独法化によって、「進化続け」ていたはずの国会図書館の進化が逆方向にならないことを、図書館界の一人として切に望むところであります。あと、自民党も賛成したはずの「文字・活字文化振興法」の精神はいずこへ?
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前から行方が注目されていた国会図書館の行く末ですが、ついにその運命が決したようですね。
「国会図書館、独法化へ 自民行革本部、国会改革の目玉に」Sankei Web(2/2)
http://www.sankei.co.jp/news/060202/sei028.htm
また常連(?)コメンテーターの方々が色々と書き込みになられそうなネタですが(爆)
自民党の行革本部が2/9の本部会議で国会図書館の独法化を決定する方針なんだそうです。
やっぱりな〜。
1/1の拙稿で指摘したとおりですよ、まったく。
ここでは、
これにひきかえ国会図書館は、やれ子ども図書館だとか、やれ関西館だとかと、無自覚な膨張を繰り返しているだけ(これって戦前の「国防方針なき」陸海軍と同じでは・・・)としか思えないので、こういう守りの局面になると、戦前の陸海軍と同じで何も対応できないような感じがするのは私だけ??
なんて書いてしまいましたが、この産経の記事でも、
最近は国会議事堂隣の本館に加え、京都府精華町に「関西館」、東京都台東区に「国際子ども図書館」が相次いで開館した。このほか電子化にも取り組むなど、「副業」の拡大が顕著になっている。
なんて書かれています。「副業」だって・・・。ひどい書き方です。まったく。
とはいえ、最近の拡大方針が裏目に出たことは間違いなさそう。やっぱり目立ちますよね。このご時世に増員を繰り返してきたんですから。開館日や開館時間を延長したことで人員を増やしたんですから、その辺りの工夫が求められるのでは。公共図書館では、やむを得ず正職員を減らして臨時職員を増やしたりしてますが、国会図書館もそうなるんでしょうか。
12月24日の行革本部会議では衆参の改革のみが議題になったので、国会図書館の方々は安心していたんでしょうが、国会図書館は「改革」どころか「独法化」ですから、いやはや、どうなるんでしょうか。まさか事前の情報収集をやっていないはずはないでしょうから、「寝耳に水」ってことはないんでしょうが、もしそうだったら組織としてヤバすぎです(爆)
今後の展開が気になるところです。
何と言っても、公共図書館を始め、他の図書館界にも波及するでしょうから・・・
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そういえば、今年から図書館関係のガイドラインが発効するんでしたっけ・・・。
著作権法第31条の運用に関する2つのガイドライン(日本図書館協会ウェブサイト)
http://www.jla.or.jp/fukusya/index.html
根拠規定もないのに「ガイドライン」による運用をして大丈夫なのかなぁ・・・図書館界のひとりとして不安に思う今日この頃です。「もし万が一どこかの著作権者からこのガイドラインの運用に関してクレームが出たときには、話合いのうえ解決したいと考えています。そのような場合は、速やかに日本図書館協会著作権委員会までご連絡ください。当事者協議会を構成する権利者側団体とも協力して、問題の解決に当たります。」って書いていますが、ビジュアル著作権協会みたいなところが出てきて訴訟沙汰にでもなったら・・・おおコワ。
まぁ、横浜市立図書館に対しても訴訟を起こせないヘタレな権利者ですから、大丈夫なのかもしれませんケド。
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あけましておめでとうございます。
このブログ、しばらくお休みをいただいておりましたが(本業がタイトになったので・・・すみません)、正月ということで、今年は気合いを入れてやっていきたいと思います。なにとぞよろしくお願いいたします。
しばらくお休みをいただいたので、久しぶりにチェックをしましたら、ありがたいことに、結構(辛口なものを含めて)コメントをいただいていました。ありがとうございます。追ってコメントしますが、その中で、昔投稿した国会図書館の館長問題の投稿に「西口ぶるーす」さんからコメントをいただきまして、そこで以下の読売の記事をご紹介いただきました。ありがとうございます。今回はそれを中心に。
両院法制局を統合、自民が国会事務改革案(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20051225i102.htm?from=main1
あの「見出し」掲載にケチをつける読売の記事なので、見出し掲載にはかなり勇気が必要でしたが(笑)、記事のことを「論評」しますので、ゴーマニズム裁判の上杉先生を見習って、論評のためには引用してもかまわないんだ、という意気込みで、あえて見出しを掲載することとしました(爆)
この記事によると、12月24日に自民党が検討チームを開いて改革案を決めた、その中には両院法制局の統合を始めとして色々なことが書かれていた、というわけです。
この記事を読んで、私は少し前に産経に掲載されていた、衆院事務局による事務局スリム化の検討についての一連の記事のことを思い出しました。
国会事務局改革 委員部と調査局統合 衆院総長私案 運転業務は民営化(産經新聞2005年11月24日付け)
http://www.sankei.co.jp/news/051124/morning/24pol001.htm
国会改革案 新規採用、退職の半数 幹部高給見直し 衆院検討チーム(産經新聞2005年11月28日付け)
http://www.sankei.co.jp/news/051128/morning/28iti003.htm
要するにこの自民党案は、衆院事務局側で検討された案をたたき台にしているみたいですね。
単に人だけを減らすのではなく、機能を縮小して減員に伴うマイナス分を吸収しているところがクレバーです。聴くところによれば、衆参委員部と衆調査局・参委員会調査室の仕事っていうのは、各省庁の法令・企画担当係が審議会を運営する際に行う業務を分担して行っているだけに過ぎないみたいですから、委員部と調査局の統合というのは現実に則した内容と思います。(委員部は委員会の日程調整、委員会の進行等の「運営面」を担当。調査局・委員会調査室は委員会の議事資料の作成、質問作り、参考人ピックアップなどの「内容面」を担当)
これにひきかえ国会図書館は、やれ子ども図書館だとか、やれ関西館だとかと、無自覚な膨張を繰り返しているだけ(これって戦前の「国防方針なき」陸海軍と同じでは・・・)としか思えないので、こういう守りの局面になると、戦前の陸海軍と同じで何も対応できないような感じがするのは私だけ??
衆院で減員を決めているのでしたら国会図書館も人減らしをしなければならないのでしょうけれども、きちんとリストラをしたうえで減員しないと、今のサービス内容が低下することになって、今度は(今度こそ?)国会図書館不要論が出てきたりしますよ・・・。
せっかく都立大の院生が朝日に応援論を投稿してくれたんですから、それをきちんと生かさないと、それこそ「西口ぶるーす」さんのおっしゃるように、地位低下を招いてしまいますよ!国会図書館さん!!
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正義の味方 さま、コメントありがとうございます!
こんな昔の投稿にもかかわらず、コメントをくださってとても感謝してます。
文体や内容等を推察するに、以前ご投稿くださった「とおりすがり」さんと同一のお方でしょうか??ぶっきらぼうで図書館側に冷たいような文章なのですが、どこか図書館側を励ましているように感じられて、とても好感を覚えています。
私も多分、「役所や審議会」が、今回あのような検討結果を出したのも、図書館側の以上のような活動が足りないために、法改正の応援団が一人もいなかった、すなわち、「役所や審議会」に、「この法改正は必要ですよ」と働き掛けをする「(別の)役所」や国会議員がいなかった、というところに原因があると考えています。そして、こういう「(別の)役所」や国会議員がいなかったのは、図書館側が、これらの「(別の)役所」や国会議員に、その必要性を理解してもらえなかった(というか、理解してもらうような活動をしなかった)ということに原因があるのでは、とも考えています。
例えば今回法改正が適当とされた特許・薬事関係や障害者福祉関係の権利制限には、特許庁や厚生労働省という後ろ盾がありました。また、あれだけ政令指定されると言われたiPodについても、JEITAという強力な業界団体と経産省が後ろ盾にあったから、政令指定が行われなかったのではないかと考えます。
聴くところによりますと、議員立法の場合も含め、何かの制度を新たに法律でつくるためには、かなり強力な運動を行う必要があるのだとか。個人的にはかなり拙速に行われた印象のある附則4条の2の削除の際も、権利者側はかなりの運動を行ったように思えます。それに比べ、今回図書館側はほとんど運動らしい運動を行わずに法改正の要望を出したので、本来味方になってくれるはずの文科省も及び腰だったわけですし、味方になる議員なんて一人もいません。そりゃ、「役所や審議会」が図書館関係の法改正の要望をあのように軽く扱うのも何となくわかるような気がします。味方になってくれる役所や議員団がいれば、あのような報告書をつくったら「何だあの内容は」っていうクレームがつくので説明責任を果たさなければならないことになりますが、そういう存在がなければ、何食わぬ顔であんな報告書を書いても平気ですからね。
まぁ、いずれにしても、今までは役所当局や与党議員を敵扱いする体質であったと思われる図書館界も、こういう人たちを味方にするように運動方針を見直す時期になっているような気がします。
正義の味方さま(とおりすがりさま?)、もしよろしければ、またコメントをよろしくお願いいたします。
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本日(2005.12.1)は、今期最終となる法制小委員会(第10回)が開催される日です。
そんなわけで(?)、前回の第9回の議事録が、pdfではありますが(w ようやく公表されました。
6 議事録(pdf:136KB)
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/bunka/gijiroku/013/05111401/003.pdf
もちろん、あの図書館側提案がポシャるきっかけとなった、甲野課長の「思い込み」が「図書館関係者の意向」として語られる箇所もバッチリ載っています(当たり前ですが・・・)。
そういえば、明日の図書館総合展で甲野課長がご講演をなされるんでしたよね。
以下はサンメディアさんのウェブサイトの「お知らせ」欄(http://www.sunmedia.co.jp/)から転載。
12月2日(金)第4会場
(10:30〜12:00)
フォーラム内容
「著作権法改正と図書館:パ−ト2」
講師:甲野正道氏(文化庁長官官房 著作権課長)
コーディネーター:長縄 友子氏(味の素(株)ライフサイエンス研究所)
「文化審議会著作権分科会法制問題小委員会」では、著作権法改正に向けての議論を行ってきましたが、その報告書案がまとまりました。今回の法改正では、特許や薬事法、図書館、教育分野での権利制限、デジタル録音機器を対象とした私的録音録画補償金制度の見直しなどが焦点となっています。甲野課長からは最新の著作権改正動向のご報告をいただきます。
まさにタイムリーな企画!
いったいどんな話をするのでしょう。第9回の会議で図書館関係者から怒りの目が向けられているでしょうに・・・。
どなたか傍聴記でも書いてくれないかなぁ・・・
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視覚障害者がもっぱら進学する大学の附属図書館のうちで著作権法37条3項(視覚障害者への貸出しのための録音図書を無許諾で作成できるという規定)の適用を受けることができる図書館については、文化庁長官が指定することとされており(著作権法施行令第2条第2項)、これまでは唯一、筑波技術短期大学視覚部図書館のみが指定されていました。
ところが、同短期大学は、今年の国立大学法人法(*)の改正により、四年制大学に昇格し、今年(2005年)10月1日から「筑波技術大学」となることとなりました。
それで、この指定がどうなるのかな、と思っていたら、今年の10月13日付けの官報に「著作権法第三十七条第三項の著作物等の録音が認められる施設の指定の件(文化二三)」というものが掲載されていました。多分この告示で新大学である筑波技術大学附属図書館視覚障害系図書館が指定されているのではないかと思います。(手元に官報がないので確認できず・・・)
【追記】トオリスガリさんに官報に掲載された告示全文をアップしていただいたので、やっぱりこの告示(2005年10月13日付け)により筑波技術大学附属図書館視覚障害系図書館が、同大学発足日である2005年10月1日付けで指定されていたことがわかりました。
(*)net surferさんのご指摘を受け、「学校教育法」を「国立大学法人法」に訂正しました。(2006.2.5 23:46)
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もう各紙でも紹介されていますが、メモ代わりに。
このブログでも数回取り上げました船橋市西図書館蔵書廃棄事件ですが、昨日(2005.11.24)に東京高等裁判所第818号法廷にて、午後2時きっかりに判決言渡が行われました。
某ブログの情報を手がかりに、この日の午後1時20分から始まるということで、少し早めに現地へ。
すると、空港の搭乗前の荷物検査のような検査を通過しないと中に入れないようになっていました。うう。
でも何とか無事通過して中に入ると、受付のところに帳簿が置いてあり(A3くらいか?)、当日の裁判予定を各部別に表にしたものが綴じられていました。そこで、「井沢元彦、井沢元彦・・・」と探してみると、「東京高等裁判所第21民事部関連事件表」という表の中に、「14:00 平成17年(ネ)第3598号 井沢元彦外7名 船橋市 判決言渡 818号法廷 イい 損害賠償(差戻し)控訴事件」という記述を発見。これは「時刻 事件番号 提起者 相手側 事件進行状況 出頭場所 係名 事件名」の順に記載されているのですが、げげ・・・14時じゃないの!
この日は午前11時30分開始予定の第1回弁論が2件、午後1時20分開始予定の判決言渡しが2件、午後2時開始予定の判決言渡し(この事件ですな)が1件、午後3時、午後4時及び午後4時30分開始の和解案件が3件が予定されていて、おそらく某ブログの方が問い合わせをなされたときには他の2件と同じく午後1時20分からまとめてすませてしまおうということだったのかもしれません。
ところがこの裁判が注目裁判だったので、急遽午後2時にずらした、これが真相なのでしょう・・・。
でもおかげでこっちがとばっちりを食いました。
気を取り直して818号法廷の場所を確認。8階の南にありました。で、下見のためにエレベーターで8階に。傍聴人入口横に裁判官等の氏名が。「裁判長 濱野惺 裁判官 高世三郎 裁判官 内藤正之 裁判所書記官 永瀬英晴」とありました。これらの人々が判決を下すんですね。
で、法廷に入ると、傍聴席の最前列前の柵の前のテーブルに何やら紙が。「出頭カード」というものが置いてありました。出頭したらチェックすることになっている、裁判当事者の氏名が書いてある紙のようです。そこには、原告に「井沢元彦外7名」とあり、「岡崎久彦 坂本順子 高橋史朗 西尾幹二 長谷川慶太郎 藤岡信勝 田中英道」とありました。後に判決で3,000円もらえることになった人たちですね・・・
被告は「船橋市」とありました。代理人は原告側7名、被告側5名。
この裁判、やはり注目裁判のようでして、テレビカメラの撮影がありました。スタッフ2名が撮影していました。で、最高裁のときには無かったと思われる、映りたくない人は外に出てください」というサジェスチョンが裁判所職員によってなされ、結局2人くらいしか残りませんでした。傍聴人は、8人程度。おそらくほとんどが関係者(代理人側?)のような感じ。一人ブロガーみたいな人がいましたが・・・。報道席には2人座っていました。原告席には4人、被告側には5人が着席していました。
そしていよいよ、女性の事務官(けっこうカワイイ・・・)が「平成17年(ネ)第3598号・・・」などと読み上げを開始して裁判が始まりました。・・・と言っても、主文を読み上げただけ(約2分程度)だったので、あっさり終わりましたが。
で、ご存知の方もいらっしゃるように、以下の内容の判決文となりました。(実際の文とは異なっている場合があります。何せ早口で・・・)
主文
1(1)被控訴人は控訴人に対し、控訴人1人あたりそれぞれ3,000円を支払え。
(2) 平成17年8月20日(ちょっとアヤシイです・・・)からの年利5分を加算する。
2 裁判費用については1000分し、999を控訴人の負担とし、その余(つまり1)を被控訴人の負担とする。
なお、2(?ちょっとアヤシイです)については、仮執行を認める。
というもので、報道記事では「濱野裁判長は理由について~と述べた」なんていうことになっていますが、そんなことは一切なく、主文を読み上げて終わり。
まぁ実際に見に行った人っていうのも珍しいでしょうから、一応記録しておきます。
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11/2と11/9のエントリで、国立国会図書館の近代デジタルライブラリー事業に関する質問主意書が出ているということを書きましたが、その回答本文も公開されていました。
衆議院議員川内博史君提出国立国会図書館近代デジタルライブラリー等のアーカイブ事業に関する質問に対する答弁書
http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/b163034.htm
一番目の質問では、近代デジタルライブラリー事業に関する政府の文化的意義の評価についてのものでしたが、「文学作品等の出版物を国民が鑑賞する機会を充実させるものであり、文化的にも有意義なものであると考えている」という回答。ほぉ。近デジって「鑑賞する機会を充実させるもの」なんですね。むしろ社会科学的な内容の方が多いような気がするのですが、文学作品が主体でしたっけ?
「文化的にも有意義なもの」という結論を導きだすために取ってつけたような評価しかしてないような気がします。いや、近代デジタルライブラリーについてこんな評価をしたのを見たのが初めてだったので、少々びっくり。
二問目は、音源ライブラリー構築の可能性についての質問なのですが、「現在のところは予定していない」という、木で鼻でくくったような答弁。ただ、音楽資料の保存及び活用についての調査研究をしているというのを初めて知りましたので、へ〜って思いました。でも、デジタル化とかネットワーク公開とかじゃないんでしょうな。
三問目と四問目は映像ライブラリーと放送ライブラリーの話で、現状を説明しただけ。
あとは五問目。青空文庫に対する支援は今のところ予定していないんだそうです。この質問はむしろ「規制緩和」の方にポイントがあるのかも、と思っていたのですが、あっさりスルーされてしまいました。
大した質問答弁じゃなかったようで、いささか拍子抜けデス・・・
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あんな書きなぐりのようなエントリにもかかわらず、至極まっとうなコメントをいただきました。
ありがとうございました>とおりすがり さま
そんなわけで、コメントの返事を書こうと思ったのですが、せっかくなのでこの返事をエントリとさせていただきました。またコメントいただければ幸いです。
要望の趣旨がクレーム対策というのは少し違うのではないかと思います。
この報告書案をお読みいただいたのでしょうか?
図書館が果たすべき機能から考えて、これらの要望を行う必要があるということだと考えます。
借受資料を借受館でコピーすることも、コピーしたものを図書館の間で送信することも、媒体変換をして資料を保存することも、政府情報を全文コピーすることも、インターネット情報を館内でプリントアウトすることも、障害者に本の情報を提供することも、著作権許諾体制が未整備なために、困難な状況のために、実現が困難になっているのです。(許諾体制がきちんと整備され、図書館資料の大半が事前に一括許諾契約可能となれば、何も法改正の要望なんて要らないと思います)
とおりすがりさんにも、そのあたりの状況をもう少しお考えいただければ幸いなのですが・・・。
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* 以下のエントリはかなり荒れた文章ですので、お読みの際にはご注意ください。
今日、法制小委(第9回)がありました。
で、著作権関係ブログ界隈では、iPod課金が見送られたためか、祝勝気分のエントリが多いようですね・・・。
でも、当ブログは「図書館と著作権」のブログですので、どちらかというと、気分がふさぎこんでいます。
だって、図書館関係の法改正、全滅だったんですから・・・。
一縷の望みがあると思っていた「借受資料」も「政府著作物」も、どれも見送り。
あ、すみません。
こんなことを書けるのも、すべてzfylさんが報告書案をpdf化してくださったおかげです。
いつもありがとうございます!!
本題に戻ります。
で、一番衝撃的だったのは、前回の会議で中山主査が前向きなコメントをなさっていらっしゃった、「借受資料」でして。
はぁ?
当事者間でガイドラインが締結されそうだから、そちらに委ねる??
当事者間協議の存在って、いったい何なのでしょうか?
図書館間FAX送信の要望もそうですが、どれも当事者間協議で結んだ、あのウサンクサイ「ガイドライン」というものが足かせになって、法改正の必要性がないという結論になってしまいました。これでは権利者側の思う壷じゃないですか。
私は、ここに、即刻、当事者協議会の解散を提案します!
ここで怪しげな「ガイドライン」を結んでしまうと、もう法改正の必要がないという結論になってしまうだけなので、百害あって一利無しです。
次は、政府資料の全部複写についてです。
中間まとめでは、何らかの対応が必要なんて書いてあったので、こちらもかなり期待していたんですが、はぁ?あのすでに「忘れ去られた」意思表示システムまで根拠に出してます。フザケルナ!
そんなに法改正がしたくないんですかねぇ?だいたい「意見がある」って書いてありますが、議事録を読んでいる限り、そんな意見を言っている委員なんてひとりもいないんですけどねぇ。ひょっとして著作権課の職員の意見じゃないんですかね。
さいごです。ウェブサイトのプリントアウト。
これも人をばかにした結論です。中間まとめのときからそうだったんですが。
紛争が起きていないから法改正の必要がない、ですと?
紛争が起きたらどうしてくれるんでしょう。公的機関はグレーなことはできないんです。シロじゃないと。文化庁の人も役人さんなんだから、それくらいわかっているはずだと思ったんですが・・・。憲法にも書いてあると思うんですけどね。
あと、zfylさんのメモを読んで、また目がクラクラ。
図書館側と称する人が著作権課長にいろいろ吹き込んでいるようで、例えば、ガイドラインの相手団体が管理していない著作物については、借受資料のコピーはやらないとか・・・。うそつけ!著作権課長に変なことを吹き込んだ図書館側の人、あんた、A級戦犯ですよ!
・・・と、いくら書いたところで、全滅は全滅。
もうさっぱりあきらめて、これからのことを考える必要がありそうです。
しかし、クヤシイ・・・。
(かなり荒れた内容になってしまいましたので、後日訂正するかもしれません。これをお読みになって気分を害された方、本当に申し訳ありません)
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以前、国立国会図書館のアーカイブ事業に関する質問主意書が出されたことを紹介しました。そのとき、まだ質問本文が公開されていないのでよくわからない、と書いたのですが、本日衆議院HPを確認したら、公開されていました。
http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a163034.htm
「経過情報」をみると、平成17年11月4日に答弁書を受領していることになっていますので、もう処理は終わっているはず。どんな回答になっているのでしょうか・・・。
で、質問本文を読んでみたら、国立国会図書館については全5問中1問で触れられていただけ。のこりは、レコード、映画、放送番組のアーカイブをつくらないのか、とか、青空文庫のような事業に支援等しないのか、という内容でした。近デジについての質問も、近デジを文化的にどのように政府として評価しているのか、というものでした。保護期間延長反対の立場からの質問なのでしょうが、結構遠回しに尋ねているなぁという感じがしました。
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またまた三田さんがやってくれたようです。
昨日(11/8)、日本文藝家協会をはじめとする文芸5団体が、「図書館の今後についての共同声明」を出しました。
Mainichi Interactive
共同声明:図書館貸し出し補償求める 文芸家協会など
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/gakugei/news/20051109k0000m040092000c.html
YOMIURI ONLINE
文芸家協会など5団体、図書館の充実求める声明
http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20051108ij21.htm
このニュースは毎日や読売の「紙の方の」新聞紙上でも掲載されていますが、どちらもネットの記事の方が内容が詳しいですので、ネットニュースをご覧になることをおすすめします。
お、著作権関係のブログでも早速このネタを取り上げられていますね。さすが。
Copy & Copyright Diaryさん、万来堂日記さん、エンドユーザーの見た著作権さん、著作権云々さん、ふっかつ!れしのお探しモノげっきさんで取り上げられていました。「図書館振興なんて言うけど、要は公貸権導入が目的なだけなんじゃないの?」という論調もあり、私も激しく首肯するところです。
つまり、この声明では、(1)図書館予算の増大、(2)図書館司書の増員と、図書館の強化を訴えた上で、最後に(3)国家または公的機関による著作者等への補償制度の確立を訴えているわけですが、これまで図書館のことを目の敵にしてきたこれらの人々(日本文藝家協会の三田さんも、日本推理作家協会の大澤さんもそうですよね?)が、なぜ今になって、図書館の強化も内容に含んだ声明を出すかが、いかにもうさんくさいわけですよ。で、(1)(2)を出して図書館から賛同を得たうえで、(3)についても図書館側の理解を得よう、そんな観測が出てくるわけです。
このことについてですが、実はこの声明、当初は日本文藝家協会と日本ペンクラブが日本図書館協会と一緒に出そうとしたものらしいのです。ところが、日本図書館協会は、2004年3月5日に、「図書館の基盤があまりにも貧しい現状では、公貸権制度の導入は時期尚早。まずは欧米並みに図書館の基盤が強化されることが先決」という内容の見解を出しています(「図書館における貸与問題についての見解」(2004年3月5日))から、到底受け入れられないわけで、難色を示したわけです。そうしたら、ということで、三田さん(とおそらく日本ペンクラブの松本佑子広報委員長)は、日本推理作家協会、日本児童文学者協会、日本児童文芸家協会に接触して、著作者団体合同での共同声明ということにしたのではないかと思います。
また、聞くところによると、この声明、少し前には文案が固まっていたとかで、一部では「なぜ発表しないんだ」という声もあったらしいです。そして、「10月27日の文字・活字文化の日に発表するんじゃないの?」という観測まで出る始末。う〜ん、なぜこの時期なのかはギモンですね。
この声明で私が一番驚いたのは、日本推理作家協会が名を連ねていたことです。この協会は、公貸権制度の導入よりも、貸出猶予を主張していて、昨年文化審議会著作権分科会に出した要望書でも、「公貸権の導入にあたって、国や自治体に補償金等の財源を求めるものは、金額的にあまり実効があがらぬ恐れがあるほか、手続き的にも繁雑な作業が予想される」としたうえで、「新刊本の売れ行きは、発刊後2週間ほどでピークを迎え、6ヶ月ほどでほぼ落ち着く。いわばこの6ヶ月が、著作権者等の主たる収益回収期間なのである。この利用機会を保護するため、公共図書館に一定の貸出猶予期間(3〜6ヶ月程度)を設定するよう、法制化を進めていただきたい」(*)と書いています。
日本推理作家協会は見解を改めたのでしょうか・・・??
(*)http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/bunka/gijiroku/013/04093001/002/004-4.pdfの(82)とヘッダーが振ってある文書が、日本推理作家協会の要望書です。このpdfファイルはかなり重いので、ご覧になる際にはご注意ください。
あと、今回の声明で最初に図書館予算と司書の増大を求めていることについてですが、おそらく先の日本図書館協会の声明を意識してのことだと思います。先にも述べたとおり、日本図書館協会では、欧米先進国の水準にならない限り、公貸権導入の議論を行うのは時期尚早という立場を取っています。そこで三田さんは、図書館予算と司書の増大を実現して図書館を欧米先進国並みの水準に引き上げれば、日本図書館協会が公貸権導入の議論の場に参加せざるを得ないと考えたのではないのでしょうか。
また、この声明、文芸5団体が共同して出したということにもかなり意味があります。これも伝え聞くところによりますと、文化庁は公貸権制度の導入要望につき、文芸家の団体で意見を一本化しない限り受け付けない意向を示したそうなのです。で、先に述べたとおり、日本推理作家協会は公貸権制度に消極的だったので、意見の一本化が実現できなかったのですが、この声明でようやく一本化が実現し、文化庁にあらためて要望するための環境を整えたというわけです。
公貸権制度導入推進派にとっては、文字・活字文化振興法の制定に引き続き、公貸権制度導入のためのステップをまた一歩進めたことになります。これで今後はますます公貸権制度をめぐる動向を注視する必要がありそうです。
なお、日本図書館協会は、本日付けのメールマガジンにおいて、「日本図書館協会は、共同声明で図書館への理解、協力を示されていることについては心から感謝するものであるが、「著作者等への補償制度」が「図書館の貸出しに対する補償金」との考え方をされていることについては賛成できない旨をかねてから表明している。文芸文化を護ることは、図書館も含めた国民の知的基盤にとって大事なことであり、そのために著作者、出版社など関係者との協力を強めていくものである」とのコメントを発表しています。従来の日本図書館協会のスタンスからみれば当然のコメントといえるでしょう。
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衆議院ホームページには、「質問答弁」というページがあり、何かと話題の質問主意書とそれに関する経過、答弁をみることができます。
で、川内先生のブログ「正々堂々ブログ」に、私的録音録画補償金制度に関する質問主意書を出した、という記述があった(2005年10月27日エントリの「園遊会」)ので、それを見に行ったところ、その上に、「国立国会図書館近代デジタルライブラリー等のアーカイブ事業に関する質問主意書」(質問第34号)というものがありました。
本日現在、まだ衆議院のサイトに質問本文が掲載されていないので中身はわかりませんが、保護期間の延長反対の立場からのものなのでしょうか??
現在のところ、経過しか掲載されていませんが、中身が気になるところです。この「経過」によると、10月31日に内閣に転送されたとのことですので、11月14日までには答弁が出ることになると思います。
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数年前から公貸権だとか公共貸与権だとかという制度の導入につき、主に日本文藝家協会あたりから要望が出されている状況のようで、日本ペンクラブの松本侑子氏なんかは、あの文字・活字文化振興法案のシンポジウムで臆面も無く制度導入を訴えていたわけですが、その公貸権の諸外国での制度について、著作権の専門家による調査が(社)著作権情報センター附属著作権研究所というところで行われていました。
そして今般、この調査報告が、同研究所から発行されたとのことです。
何でも同研究所に連絡すれば、誰でも無料で分けてもらえるらしいです。
みなさんも、ぜひ分けてもらい、読んでみましょう。
風のうわさでは、あの三田誠広氏がこの報告書の完成を待ち望んでいるとか。「どうです。ヨーロッパではこういう実績があるんです。日本もこの制度を導入しなければ、野蛮人と罵られますよ!」とでも言うつもりなのでしょうか(w
私の知るところでは、諸外国の制度導入の実態はお寒い限りのようなので、三田氏がこの報告書を読んで意気消沈するのでは、と、何だか心配になってきたりします。
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衆議院HPにて文字・活字文化振興法案の要綱・本文がUPされていました。
(なぜかどちらも冒頭に「一」という文字が無意味に記されています・・・)
・文字・活字文化振興法案要綱(衆議院HPから)
・文字・活字文化振興法案:本文・理由(衆議院HPから)
・文字・活字文化振興法案(第162回国会衆法第24号)審議経過(衆議院HPから)
コメントは、後ほど。
そういえば、日本図書館協会も同法案に関する声明を発表したようですね(Copy & Copyrightさん経由)。
・日本図書館協会「文字・活字文化振興法案について」(2005/7/8)
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土曜日の朝日新聞にこんな記事が載っていました。
「「児童ポルノ」閲覧制限 国会図書館 納本義務で所蔵「摘発対象」指摘受け」34面
asahi.com
http://www.asahi.com/national/update/0717/TKY200507160368.html
何でも、今年4月に朝日新聞から指摘を受けて調べたところ、2002年にすでに児童ポルノ法違反の判決が確定していた出版物を閲覧・コピーさせていたことがわかり、あわてて利用禁止措置をとったんだそうです。
朝日新聞、そんなこともしてるんですね(笑)。朝日新聞が児童ポルノ摘発機関となった記念すべき瞬間(?)
今年4月の朝日の紙面には載っていなかったような気がしたのですが。
それで、「ほかにも漏れている可能性があるとして、同図書館は有罪、あるいは起訴された事件の写真集などの情報を法務省に求めたが、『リストアップしていない』と断られた。逆に、児童ポルノにあたる構成要件は法で明示されていることから、『図書館で判断できるはず。もし児童ポルノを提供しているとわかれば、摘発対象にもなりうる』と、自主的な対応を迫られた」らしいです。
法務省もムチャいいますねぇ。児童ポルノにあたる構成要件って、「衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって性欲を興奮させ、又は刺激するもの」っていう、とても主観的なものです。どんな姿態をみて「性欲を興奮」「刺激」するかって千差万別ではないかと思うんですが・・・まさか国会図書館が何らかの委員会を開いて「いやぁ、この写真は性欲を興奮させるねぇ」とかって判断しろと?まぁ一億歩譲ってそれでよしとして、その後裁判で「この写真は児童ポルノではない」って確定したら、まさに「検閲」したことにならないんですかね?
先の最高裁判決では、「公立図書館は、住民に対して思想,意見その他の種々の情報を含む図書館資料を提供してその教養を高めること等を目的とする公的な場」と述べられています。そして、「そこで閲覧に供された図書の著作者にとって,その思想,意見等を公衆に伝達する公的な場」なので、「不公正な取扱いによって廃棄することは,当該著作者が著作物によってその思想,意見等を公衆に伝達する利益を不当に損なうものといわなければならない」と言っています。
利用禁止にするということは、先の最高裁判決にいう「廃棄」と同じく、「当該著作者が著作物によってその思想、意見等を公衆に伝達する利益を不当に損なうもの」だと思われます。また、住民がその資料を受けられないことも意味します。ある写真集等をもって図書館が自主的に「児童ポルノだ」と判断して利用禁止にするということは、その写真家がその写真を公衆に伝達する利益を不当に損ね、住民もその写真の提供を受けることができないことになります。
この記事では「法務省刑事局の風紀担当は『有罪認定されないと判断できないという言い分はおかしい』と話しているらしいのですが、図書館とその他の情報産業との役割の差についてあまりにも無理解です。図書館は住民に情報を提供する場であるとともに、著作者にとっては自らの思想・意見の伝達の場ともなっています。情報産業の方々は、いわば自発的に情報を提供しているだけなので、自主的に判断して情報を提供しないことも許されるでしょう。しかし、図書館は前述のような役割を担っているので、自主的に判断して見せないということは、住民が情報を受け取る機会や著作者が情報を伝達する機会を失わせることになり、極めて問題です。
この記事によると、国会図書館は、「表現の自由との兼ね合いから、『検閲のようなことは難しい』としながらも、法の構成要件や判例を参考に該当しそうな写真集や雑誌を今年中にリストアップ。個別に全国各地で有罪認定か起訴されていないかを調べ、該当すれば内規に従って利用禁止、そうでないものについても、今後、違法性を問われるおそれがあれば何らかの制限を検討するという」とあります。該当しないものにも何らかの制限を検討するという書き方をしています。
私は、「児童ポルノに該当すると裁判で確定、あるいは係争中の資料」について、閲覧やコピーを禁止できるようにしているという、現在の国会図書館の内規の取扱いが妥当だと考えます。不用意な制限は何らいい結果を生まないと思います。
国会図書館の運用は他の図書館に波及しやすいので、このような国会図書館の運用を求める声が広がらないことを願っています。
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朝日37面の記事で、原告側が「著作者の新しい権利が認められた」って言ったらしいです。
これって本当でしょうか・・・?もし本当だとすると、「権利」というからには、蔵書の著作者が図書館に対して無断で廃棄されない権利を裁判所が認めたことになるんですけど・・・。
早速、判決文を確認してみると・・・。
「公立図書館の図書館職員が閲覧に供されている図書を著作者の思想や信条を理由とするなど不公正な取扱いによって廃棄することは、当該著作者が著作物によってその思想、意見等を公衆に伝達する利益を不当に損なうものといわなければならない」「公立図書館において、その著作物が閲覧に供されている著作者が有する上記利益は、法的保護に値する人格的利益であると解するのが相当であり」となっていて、「権利があると解するのが相当である」などと述べた箇所はまったくありません。
つまり、この判決では、「図書館が無分別に図書を廃棄する行為は、当該図書の著作者の人格的利益の侵害に該当する」しか言っていないわけです。「権利」となると、何やら著作者が廃棄を止めさせるよう請求できたりするような感じがしますけど、そんなことは一言も述べられていません。
このことをきちんと確認しておかないと、今後、ある図書館で自らの著書が廃棄されたときに、「船橋の判例を知ってるだろう?著作者に断りなしに著書を廃棄したら権利侵害になるんだからな」などと言われかねませんし、図書館側でも「あ、そうなんですか、すみません・・・。これからはきちんと連絡するようにしますので・・・」などという対応をしかねませんから。
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昨日出されました船橋市立図書館蔵書廃棄事件最高裁判決ですが、今朝(7/14)の朝刊各紙にも掲載されていました。
・「蔵書廃棄 自由の番人でいる重さ(社説)」朝日3面
・「蔵書廃棄訴訟勝訴 原告「新しい権利」」朝日37面
・「図書独断廃棄 著作者の利益侵害 最高裁差し戻し 「つくる会」逆転勝訴」産経1面
(「図書館の公共性重視に意義(視点)」という赤堀記者による解説あり)
・「図書廃棄訴訟 多様な言論支える判決だ(主張)」産経2面)
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船橋市立図書館蔵書廃棄事件の上告審の判決が本日(7/14)午前10時30分に言い渡されました。
法廷では主文のみが言い渡されましたので、理由等については、はおそらく掲載されると思われる最高裁HPの判決文を読む必要があります。(当事者以外の者には交付してくれないそうです)
主文は以下の2つです。
1.原判決のうち、被上告人に関する部分を破棄する。
2.本裁判を東京高等裁判所に差し戻す。
被上告人とは船橋市ですから、高裁判決のうちの船橋市に関する記述に誤りがあるから、改めて審理し直せ、と高裁に命じたわけです。
原判決は、公共図書館のどの蔵書を破棄するかは船橋市の自由裁量であり、この行為につき原告側は何らの利益も侵害されていない、という内容でした。ところが、今回の判決により、船橋市側の部分が取り消されたのですから、公共図書館の蔵書となっている自らの著書につき、みだりに廃棄されない権利が原告側に認められたのではないかと推察されます。
今日の法廷自体は5分程度で終わりましたが、テレビカメラが4台入っていましたし、記者さんもざっと数えたところ10名はいましたから、夕刊でも何らかの報道がなされるかもしれません(すでにネットニュースで流されているかも)
取り急ぎ、報告します。
(続報)
と思ったら、ネットニュースで早速取り上げられていました。(「」は記事からの判決部分の切り出し)
asahi.com
「公立図書館は本の著者にとって、思想や意見を伝える公的な場であり、職員の独断的な評価や個人的な好みで著書を廃棄することは、著者側の伝える利益を不当に損なうものだ」「著者が意見などを伝える利益は、法的保護に値する人格的利益だ」「図書の廃棄は著者の人格的利益を侵害し、違法」
Yomiuri Online
「著作者には、公立図書館で不公正な取り扱いを受けずに思想や意見を公衆に伝達する利益があり、その利益を侵害した廃棄行為は違法」「こうした公立図書館に著作物が置かれている著作者は、その思想を公衆に伝達する利益をもっており、その利益は法的保護に値する人格的利益である」
MSN-Mainichi INTERACTIVE
「著作者には公立図書館で自分の思想や意見を市民に伝える法的利益がある」「(公立図書館は)住民に資料を提供してその教養を高めることを目的とした公共の場」「表現の自由は憲法で保障された基本的人権であることも考えると、著作者が公立図書館で思想や意見を伝える利益は法的保護に値する」
Sankei Web
「公立図書館は思想、意見を伝達する公的な場で、職員の独断による廃棄は著者の利益を侵害する」「公立図書館の職員は独断的評価や個人の好みにとらわれず、公正に資料を扱う義務がある」「司書がつくる会や賛同者への反感から廃棄を決めたのは、職務義務違反で、著者の人格的利益を侵害する違法行為」
nikkei net
「公立図書館は住民に資料を提供するための公的な場で、そこで閲覧に供された図書の著作者には、思想や意見などを公衆に伝達する法的保護に値する人格的利益がある」「(独断的な評価や個人的な好みで著書を廃棄した市側の行為は)著作者の人格的利益を侵害するもので、国家賠償法上違法」
東京新聞(Chunichi Web Press)
「公立図書館は著者の思想や意見を伝える場で、独断による廃棄は著者の利益を侵害する」
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アメリカで現在、図書館に係る米国著作権法の規定の見直しの動きがあるようです。
すでにカレントアウェアネスEでも報じられているので「いまさら・・・」という感じもしますが、メモ代わりとしてちょっと取り上げてみます。
2005年4月14日・15日にかけて、「第108条検討グループ」っていう委員会の初会合が米連邦議会図書館で開かれたとのことです。
この検討グループでは、デジタル化・ネットワーク化が進展した現在において図書館等に係る著作権法の規定がどうあるべきか、特に「ボーン・デジタル」といわれる著作物の図書館等における取扱いをどうするかを検討するようです。
この委員会は隔月に1日半かけて開催され、次回は6月9日に開催されるとのことです(・・・って、もう開催されているんですけど)。そして、2006年の半ばあたりに議会図書館長に報告書を提出することを予定しています。そして、この会合だけでなく、一般公衆やマスコミ向けに討論会を開催するそうです。
なお、委員は、Laura Gasaway(ノースカロライナ州立大教授・法律図書館長)、Richard Rudick(ジョン・ウィリー&ソン事務所副代表)の2人を共同座長とし、タイム社、ウォルト・ディズニー社、ビジネスソフトウェアアライアンス、米国大学出版協会、ペンギン社、ホートン・ミフリン社、ユニバーサル社、ウォルフ&ゴディン事務所(コンテンツ業界を顧客とする弁護士事務所)といった権利者側委員、コーネル大図書館、JSTOR(学術雑誌アーカイブ団体)、国立医学図書館、コロンビア大学図書館長、アメリカ図書館協会、ジョージタウン大法律図書館長といった利用者側委員、メロン財団、J.ポール・ゲティ信託会社といった投資会社関係委員とコロンビア大学法科大学院教授という構成です。
委員の配分としては、以前の文化審議会著作権分科会にあった「図書館WG」とよく似たものかもしれません。図書館側委員がほとんど法学者や弁護士であるというところが大きく違いますが・・・。
図書館関係の著作権制度の検討は日本の方が先行していますが、日本では、デジタル媒体などの利用という最先端分野がまったく視野にないようですね・・・。
あ、日本の法制問題小委員会の議事録を読んで色々と言いたいこともあったのですが、時間切れのため、ここまで。
Source:
Section 108 Study Group Convences to Discuss Exceptions to Copyright Law for Libraries and Archives, News from the Library of Congress, May 13,2005.
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4/18付けのエントリでこの裁判について紹介しましたが、この裁判について、図書館の愛弟子さんが当日の予定などを詳細に紹介なされています。
船橋蔵書廃棄事件裁判。傍聴に行こうかな、どうしようかなっと(図書館員の愛弟子)
roeさん、トラックバックありがとうございました。
いやぁ、かなり詳しく紹介されていますねぇ。
ここで「ホントは、抽選になんかなったら/先着順に間に合わなかったら、自分は困る。こんな紹介書かない方が自分としてはいいんでしょうけど」って書いていらっしゃいますが、このエントリを読んで助かっている人間がここにいるわけで(笑)
何時からかわからなくて困っていたので大助かりです。
その日は何とか工面して傍聴できるようにします。そしてこのブログで記録を紹介できれば、と思っています。
最高裁の裁判を傍聴するのはもちろん初めてなので、楽しみ!(もちろん裁判の内容自体にも興味津々ですが)
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Copy & Copyrightさん経由で知ったのですが、文化庁HPに「著作権Q&A〜著作権なるほど質問箱」というサイトが設けられました。
で、チェックしてみると、「図書館・視聴覚ライブラリーにおける利用について教えてください」というコーナーがあるじゃないですか、
それをさらにクリックすると、「複写サービス」「図書館資料の保存のための複製」「その他」の3つに分かれていまして。・・・おお、結構充実してるじゃないですか。
あとでじっくり読んでみようっと。
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ある人から聞いた話ですが、某朝ワイドショーのネタとして図書館が取り上げられ、そのときにコメンテーターとしてその場にいた作家の室井佑月さんが「図書館は私の敵」と発言されたとか。
これって本当ですか?だとしたら、私に教えてくれた方も言ってましたが、「三田誠広さんのプロパガンダも効果があった」ということでしょうね。室井さんのような影響力のある方までこういう発言をなされるんだとしたら。本当だとしたらとても悲しいことだと思います。作家の方に「敵」とまで呼ばれるくらいに溝ができてしまったということですから。目撃情報キボンヌ。
・・・と思ったら、落葉のささやきさんで紹介されていました。いやぁ、とくダネですか。「図書館は敵だから、これ以上便利になったら困る」って発言なされていたんですねぇ。このブログの記事へのコメントでmaru3@山中湖さんがおっしゃるように、「こっちの方が問題アリ」ですね。室井佑月さん、ファンだったのに、とても残念です。何で図書館を敵視するのでしょう?
[追記]
こんなことを書いていたら、室井さんがココログでウェブログを始められたことを発見。
その名も「室井佑月Blog」。
ついでにトラックバックしとこ。
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以前の記事で、文化審議会著作権分科会法制問題小委員会(第3回)の傍聴に行くことができなくなったことを嘆いていましたら、where is a limitさんからトラックバックを付けていただき、zfylさんが詳細なレポートを掲載なさっていることを知りました。いまさらですが、ありがとうございました。
他にもたくさんのブログで紹介や検討がなされていたり、IT Mediaでも記事が掲載されたりで、音楽が絡むとさすがに関心が高くなるようですね。第2回なんてほとんど見向きもされてなかったのがウソのようです。
で、zfylさんを読むと、図書館関係でもいろいろと議論があったことがうかがい知れて、いやぁ、興味深いですねぇ。インターネットからのプリントアウト、黙示の許諾で片付けられればいいのですが、資料を読む限り、宮下佳之先生、山本順一先生くらいしか著書で明言していないんですね。山地委員は明確に黙示の許諾説を採っているようですが・・・。
ある機会がありましてアメリカ図書館協会が発行している図書館員向けの著作権の本を読んだことがあったのですが、厳密には違反だけどインターネットに出された資料だから許諾があるのも同然だから、我々はプリントアウトしていいんだ、なんていう記述がありました。つまり、アメリカでも黙示の許諾で業務をやっているんですな。日本でも法制小委で黙示の許諾説を表明してくれればいいのに。そうするとプリントアウトOKになるでしょ。
平成15年1月の文化審議会著作権分科会審議経過報告によると、例の意思表示システムでの対応が適当ってなっていますから、今更変えるのも難しいのでしょうが、希望的観測として・・・。
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国立国会図書館が明治期刊行図書をデジタル化してネットで公開する事業である「近代デジタルライブラリー」ですが、これまでは著作権が消滅しているものだけを公開していました。
ところが、昨日(2005.5.17)の官報によると、4/18にこの事業に関して文化庁長官が裁定を行ったとのことです。平成17年文化庁告示第16号により告示されています。
これによると、
(利用方法)
(1) 明治期刊行図書を見開きの状態で撮影したマイクロフィルム(著作権法第31条第2号の規定によりマイクロフィルムに複製済)を1コマ1画像ファイルとして電子化し、「近代デジタルライブラリー」サーバに送信可能な状態で複製する。
(2) 利用者の求めに応じて、「近代デジタルライブラリー」サーバに登録した画像データを国立国会図書館の施設内外において無償で閲覧に供するため、インターネットなどを用いて公衆送信し、公衆に伝達する。
(3) 公衆送信された画像データを、利用者の端末において一時的に複製する。
なお、右利用については、裁定を受けてから5年間に限るものとし、その期間を過ぎた場合は再度裁定を受けるものとする。
(補償金の総額)
23,489円
で、ざっと数えたら540件が対象となっていました。
著作物1件あたりの補償金額は、26円、31円、41円、51円の4段階になっているみたいです。
その合計額が23,489円なわけか・・・。なるほど。
でもこれって5年経ったらまたこの手続を踏まなければならないんですよねぇ。ネットワーク無償送信を扱った裁定っていうのは「絵本ギャラリー」(これまた国会図書館)のときの裁定でもありましたけど、このときは期限が区切られていませんでした。やっぱりネットワーク送信の場合はアクセス回数とかを勘案しないとダメってことになったのかもしれませんね。
あと、これをよくみると、同じ著作者の同じ題号の複数の著作物が対象となっている場合があるみたいですけど、これは改訂版とか?
いずれにしても、なかなか興味深いものでした。
今のうちでしたら官報ウェブサイトの以下のURLでごらんいただけます。
(昔はプリントアウトできませんでしたが、今ではできるんですねぇ)
http://kanpou.npb.go.jp/20050517/20050517g00106/20050517g001060001f.html
※ 1度に1ページしか出てきませんので、次のページをみるためには、ブラウザ側の「次ページ」をクリックする必要があります。
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遅ればせながら、今年の4/7に、著作権法31条に基づき複製ができる施設を指定するための告示(平成17年文化庁告示第15号)が官報(第4069号4-^5ページ)に掲載されたことを知りました。【この告示について詳しく知りたい人は下の方に解説を載せておきましたので、そちらも併せてごらんください。】
でもこの告示、今までのこれに類する告示と少し違ってまして・・・。
従来の告示では、新しく指定したときに、その指定した施設だけが掲載されていました。
しかし、今回の告示では、今までに指定していた全28施設がすべて表の形式で掲載されていて、指定年月日まで掲載されています。
従来の告示(著作権情報センターHPから)
これで政令指定施設が一覧できるので便利になりましたが、なぜ今になってこういう形式にしたのかが気になりますね。(まさかこれを期に「なかったことにしている」施設があったりとか・・・??)
それと、文化庁ホームページの「著作権制度」のコーナーにも載せておけばいいのに・・・。(さっき見たら未掲載でした)
【解説】
複写サービスは、「図書館」という名前が付いていれば、すべての施設で行えるわけではありません。著作権法施行令という政令の規定(1条の3)により、以下の7種類の施設だけに認められているのです。(もちろん著作権者から許諾を得れば、これら7種類の施設でなくても認められるわけですが・・・)
1 国立国会図書館
2 公共図書館
3 大学図書館
4 大学校の図書館
5 国公立の博物館、文書館等
6 国公立の研究所の図書室(一般公開しているもののみ)
7 これら以外のもので文化庁長官が指定した施設
(*)国立国会図書館以外の施設には、司書資格を持っている職員か、文化庁の著作権講習修了者がいないとダメ。
今回の告示は、この「7」の指定を文化庁長官が行うために出したものです。
で、従来は、指定を行うたびに新たな施設の名称を掲載していたわけですが、今回は網羅的に掲載されていたので、何か面白いな、と思ったわけです。
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国会図書館、ネット情報収集へ 保存して一般公開(asahi.com)
はて?何でこのタイミングで報道が?
一般募集は4/27で終わったというのに・・・。
インターネット情報の収集・利用に関するご意見の募集(国立国会図書館ウェブサイト)
それとも、この「ご意見の募集」の結果を踏まえてGOサインを出したってこと?
それだったらこの記事でも寄せられた意見の概要なんかに触れていてもいい感じなんですが、それもないですし、大体朝日新聞は意見募集自体の記事を載せていません。
何だかピントが外れているとしか思えない記事です。
それはいいとして、この記事では「今年度中に国会図書館法を改正し」ってありますけど、間に合うのでしょうか?
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謎工さんの新Blog "The Casuarina Tree"経由で、
あの知財推進計画2004の見直しに対する意見(私は出しませんでした・・・すみません)が公表されたことを知りました。
知的財産推進計画2004の見直しに関する意見募集の結果について
それを早速読んでみました。
う〜む、謎工さんの「工作」が効を奏して(謎工さんご自身のものと思わしきご意見も多数見受けられますが)、全体的に保護強化反対の立場の意見が多いです。
ですが、ごく少数ながら、出版者の方のご意見(p.46)や、推理作家協会の方?と思わしきご意見(p.50)なども。
ところが、この出版者の方のご意見、明らかに版面権の創設を求めていらっしゃると思うのですが、事務局の方が「版面権」としてまとめたところではなくて「デジタルに対応した著作権」というカテゴリの中に入っています。また、上映権の権利制限の限定反対の意見が「版面権」のカテゴリに入れられていたり・・・作成なされた方のご苦労が偲ばれます。
「推理作家協会の方?と思わしきご意見」とは、次のものです。
○公共図書館の貸出に対し著作権使用料を支払う制度を導入する。公貸権料は全国の図書館の貸出明細を貸与権管理センターにおいて年度毎に集計し、しかるべき料率を以てその額を算定、それを書証として各著者に送付する。著者は確定申告時に同証書を添付、使用額相当分を所得控除として申告できるものとする。出版物の収益回収期間として、公共図書館の貸出開始までに一定の準備期間を設ける。(p.50)
これがなぜか「著作権の管理」にカテゴライズされています。「貸与権管理センター」という記載があるから?せっかく「貸与権」というカテゴリを設けている(pp.44-45)んですから、そこに入れないと!
(そしてそのカテゴリには、「貸与権管理センターが動いていない」といった内容の意見書があるわけで・・・)
ここでは、公貸権の導入と同時に貸出し猶予期間の新設まで要望していますから、おそらく日本推理作家協会の方か、その主張にご賛同なされた方がご提出になられたに違いありません。
しかし、図書館の貸出しと出版物の売上げ減少の因果関係って、論証されていない(むしろ否定的?)んじゃなかったでしたっけ?(まぁ、公貸権を導入している国でもこの因果関係を証明している事例はないんですが)
公立図書館貸出実態調査2003報告書(日本書籍出版協会HPから)
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船橋市立図書館で「つくる会」関係者の著書が廃棄されていたことについて、その著者らが同図書館を訴えていた事件で、最高裁第一小法廷が双方の主張を聴く弁論を6/2に開くことを決めたそうです。
最高裁、蔵書廃棄訴訟で弁論開催を通知(NIKKEI NET)
本日(2005/4/19)付け日経朝刊38面にも「図書館蔵書廃棄 最高裁が弁論へ 「つくる会」の訴訟で」という見出しで掲載されていました。
「自己の著書を図書館がみだりに廃棄することを禁止する権利」なんてのが認められるとか??
今後の行方が気になります。
【関連文書】
日本図書館協会「船橋市西図書館の蔵書廃棄問題について」(2002年6月5日付け)
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シンポジウム「今なぜ文字・活字文化の法律なのか」の続きです。
例によって発言の正確さは保証しませんから、細かい揚げ足取りなんかには使わないでくださいね。
(もっと正確なのは後日読売新聞やYomiuri Onlineの「21世紀活字文化プロジェクト」のページなんかに掲載されるでしょうから、そちらをご参照ください。)
○ パネルディスカッション「今なぜ文字・活字文化の法律なのか」(承前)
児玉:出版業界から何か要望は?
小峰:この法案によってこの10年の施策が生かされた感じがした。子どもの本の議員連盟との連携も進んでいる。国の施策では、文化審議会の平成16年の答申「これからの時代に求められる国語力について」に期待している。
これまでの施策によって、子どもの読書環境が活発になってきた。今度の振興法はすべての国民が対象となっている。社会全体への取り組みはこれからである。
公共図書館の予算削減は、出版業界にとっても読者にとっても深刻な影響があるので、公共図書館や学校図書館の整備が求められている。
「施策の展開」については、この10年に必要な施策が並んでいる。法律の実体化のためには、この「施策の展開」のところを実体化できるかがポイントとなると思う。
学校図書館に関する要望については、教育現場の方の要望と捉えている。学校図書館整備5ヵ年計画が平成18年で終了するので、平成19年に向けて、次は高校の学校図書館も入れた施策が求められる。また、学校図書館法改正時の附帯決議を実現していただきたい。
すべての自治体に公共図書館の設置をがんばっていただきたい。3,200ある自治体のうち、設置自治体が1,800もない状態である。設置基準の改革も進めていただきたい。また、読書に関する専門職員の育成も行っていただきたい。
この法案は、活字文化振興のための重要な道しるべとなるものである。国会会期中の成立に向け、エールを送りたい。
児玉:気になるのは学校図書館整備費予算のことで、交付税予算になっているので図書館の整備に使われていない割合がかなりのパーセントであると聞いているが。
河村:日本の予算の組み立て方に問題がある。試算では学校ごとに算定を行っており、年間150億円を組んで都道府県に出している。そして都道府県段階では首長に任せることになっている。地方分権の時代ですから。これが政策官庁としては問題となっている。
町長や市長なんかが熱いところはこの予算以上が支出されている。したがって、省に数字が上がってくるときは、数字が合っている。ところが、「未来議連」で具体的に各自治体に尋ねると、自治体によって格差が出ている。これをきちっとやらないといけないと思っている。このことを各地方でも言っていただかないといけない。
児玉:図書館の存在を知らないところもあるだろうから、リーダーシップを取る人の見識によることになる。
司書教諭を増やす方策は?
肥田:学校図書館を充実させるには、人と本が必要。ところが、人はほとんどが兼任。授業を持って、終了後に図書館へ駆け込むという状態で、過酷な状態である。何としても専任とすることが必要。
「学校司書」という文言を入れたかったが、法律で定められている名称ではないので「専門職員」としている。こういう人の配置はぜひ進めなければならない。
児玉:高学歴の人のモラルの低下の状況に今回の法案がもたらす影響は?
鈴木:教育基本法の改正の問題を抱えている。と言っても、復古調のものを作る気は無い。我々の目指すイメージは、豊かで平和な民主主義国家である。私はプロジェクトリーダーとして1回2時間の会議を50回程度行っている。文字・活字文化振興法は議員立法で、教育基本法改正は内閣から提出してもらう。現在はこの詰めの作業をしているが、この教育基本法改正により、教育振興基本計画を策定することになっている。この計画の中に、学校図書館、司書教諭、図書館の問題などを位置づけるよう、お互い進めていて、お約束させていただく。
児玉:この法案へのエールをお願いします。
松本:日本文藝家協会も日本ペンクラブも、この活動に敬意を表しています。理事会でもこの法案を説明させていただくつもり。
学術書の話を少し。学術書は中小だけでなく大手からも出されている。大手出版社も公共の役割を果たすために儲からないながらも学術書を出している。赤字覚悟で出している。この予算は大ベストセラーの売り上げを振り向けて出されている。図書館協会に調査結果を出していただいたが、その中で浅田次郎さんの『鉄道屋』が1年間で70万冊も借りられていることがわかった。このことは悪いことではないが、出版社がこの売り上げで学術書を出していることを忘れないでいただきたい。学術書は「売れる本」から出ていることをどうか忘れないでいただきたい。
児玉:何かございましたら。
小峰:学術書や専門書は、いわば「基礎研究」のようなもので、5年から10年かけなければならない。子どもの読書推進法は基本計画があるから動いている。その推進を期待したい。
児玉:決意表明を。
肥田:人が人らしく生きるためには読書は欠かせない。この法案の骨子案を透かしてみると「施策の展開」が見えてくる。この施策はみなさまで実施するもの、協力するもの。心の食料自給率を今問われているので、みなさまと一緒にがんばっていきたい。
河村:推進議連285名のお力を借りて進めていきたい。衆参の文部科学委員会・文教科学委員会で議論していただく。郵政民営化法案の動きで延長するかもしれないが、今国会の会期は6月19日までしかないので、超党派で全員賛成で短期間で上げてもらうことを両委員会の幹部に申し入れている。
公貸権や版面権も、積み残された問題として議論していきたい。この法案を表に出すことで進めていきたい。
[17:20 閉会]
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シンポジウム「今なぜ文字・活字文化の法律なのか」の続きです。
例によって発言の正確さは保証しませんから、細かい揚げ足取りなんかには使わないでくださいね。
(もっと正確なのは後日読売新聞やYomiuri Onlineの「21世紀活字文化プロジェクト」のページなんかに掲載されるでしょうから、そちらをご参照ください。)
○ パネルディスカッション「今なぜ文字・活字文化の法律なのか」(承前)
児玉:現状はどうか。
河村:ゆとり教育が学力低下を招いた、ということは果たして本当のことか?OECD調査結果ではずいぶん落ちたとみえる。これで日本の学力が落ちたか、と思うが、この調査の設問は、読解力を見ていて、単なる知識では対応できないものだった。
解答者の上位は昔と変わらず、下位層が増えているのが全体を下げている。詰め込みや偏差値教育の弊害ではないか。知・徳・体のほかに「食」育という、人間力を備えた教育を提唱しているが、本を読み、発信することが必要。テストの成績が悪いので見直してもそれで上がるのか?と言っている。
トップのフィンランドの教育担当の国会議員10名と議論をした。フィンランドの授業時間は日本とは変わらない。5月に視察に行くが。先生の質(大学院修士卒が条件)や、落ちこぼれをつくらない教育をしている。日本もこういう方向に行くことが必要だと思う。
「総合的学習の時間」がうまく活用されているのかを検証するのが大事だとわかってきた。富裕層かそうでないか、家庭の中身が「富裕」かどうかで格差が生まれてきた。東大生の親の平均給与が高いということもわかった。
まずレールであろうが、成果をあげる仕組みを考えるのがゆとり教育である。ただシリを叩くのがよいのではない。
児玉:フィンランドでは先生が修士号取得者。99パーセントが公立校なんだそうです。まさにおそるべし、フィンランド。
鈴木:補足的に言うと、今の子どもたちの方が能力が高いこともたくさんある。ITや音楽、芸術などの自己表現などがそうである。トータルの力で子どもをみなければならない。そうすると活字文化を推進することが必要である。環境教育法や文化芸術推進基本法など、色々と努力しているが、ポイントがつかめないのが現状である。
児玉:今後の具体的な方向についてお聞かせいただきたい。
河村:(「文字・活字文化振興法の施行に伴う施策の展開」にそって説明した後、)読むだけでなく書くことも大事にしよう、という思いも含まれている。
公立図書館も、小さな市町村では図書館が無い。これを整備する必要がある。今度は公立図書館の番である。この法案により、未設置自治体での公共図書館の計画的整備を進めたい。
学校教育では、「図書館科」を設け、教員の質を上げる。そして、司書教諭の専任化や小規模校への配置、国際子ども図書館とのネットワーク化、盲・ろう・養護学校図書室の整備を行いたい。また、NIEの位置づけを明確にしたい。
次に、出版事業の支援である。学術書の支援や再販制度維持、出版者の権利保護も真剣に考えなければならない。世界で日本語の翻訳書を出すことで、日本の本の紹介をしたい。文部科学省の予算にも設けている。ブックフェアなども開催したい。
これから法案化を進めるが、必要なものがあればご意見をお寄せいただきたい。法案化の参考にさせていただく。
鈴木:書く力を復活させたい。
児玉:この法案でどういうことが可能か?
肥田:人生のそれぞれのステージで読書ができる環境を整えようと思っている。
子どもをひざに乗せて絵本の読み聞かせをするところから始まるが、学年が上がっていくと本を読まなくなる。高校生の60%以上が本を読まない。
そうなったらなぜマズいのか。
大学は本を読むところである。それができなければ、大学の授業が成り立たない。就職しても、社会のテキストが読み取れなければ、コミュニケーションが取れなくなる。したがって、高校生の不読は大問題である。
学校教育の全過程に読書を入れる。教員養成課程にも入れる。学校図書館は地方であまりにも格差がある。無関心な校長のいる学校はひどい。
「読書はヒマがあればやる」のではなく「読まねばならない」に変換すべきである。認知症にも音読が効く。安藤忠雄先生は「家を造るのにはまず本棚を作れ」とおっしゃった。
お役所の方も民間の方も沢山来ていると思うが、この法案は、しっかりやるための第一歩と考えている。
児玉:「小説を読まない国に未来は無い」ということだろう。この法案に掛ける期待をどうぞ。
松本:民間のレンタルブックに貸与権が与えられ、形の上では施行されている。
しかし一方では公共図書館では6億冊もの本が貸し出されている。これは作家の経済的利益の侵害ではないか。日本以外の先進国では公貸権があり、作家にお金が支払われている。60年前のデンマークが最初で、その後次々と北欧諸国で生まれている。この制度には文化的な意味合いがあり、北欧では母国語で書かれたものを保護している。
オーストリアやイギリス、ドイツでも設けられ、カナダやイスラエル、そしてフランスでも最近設けられた。
我々は公貸権を切実に希望している。ペンクラブと文藝家協会は、日本図書館協会や文化審議会などにも話をしに行った。シンポジウムを開き、沢山の方々が来たが、話し合いの中で分かったのは、双方が深刻な状況にあるということである。このままではどうしようもないので、一緒になってPRしていこうという流れになっている。
先進国並みに図書館を整備する一方で、知的所有権でもある--英国図書館のパンフレットに「公貸権は知的所有権の一部である」とあった--公貸権を設けていただきたい。
[次項に続きます]
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次は、シンポジウム「今なぜ文字・活字文化の法律なのか」です。
例によって発言の正確さは保証しませんから、細かい揚げ足取りなんかには使わないでくださいね。
(もっと正確なのは後日読売新聞やYomiuri Onlineの「21世紀活字文化プロジェクト」のページなんかに掲載されるでしょうから、そちらをご参照ください。)
○ パネルディスカッション「今なぜ文字・活字文化の法律なのか」
パネリスト:河村建夫(前文部科学大臣、衆議院議員)、小峰紀雄(日本書籍出版協会副理事長、小峰書店社長)、鈴木恒夫(活字文化議員連盟代表幹事、衆議院議員)、肥田美代子(活字文化議員連盟事務局長、衆議院議員)、松本侑子(作家、日本ペンクラブ理事・広報室長)
コーディネーター:児玉清(俳優)
児玉:読書しない人が50%以上いることや、OECD調査などの現状をどうお考えか?
鈴木:私は昭和38年に早稲田大学政治経済学部新聞学科を出て毎日新聞に入り、15年間記者をしてこの世界に入った。このように、書き言葉を中心に青春時代を過ごした者として、国語教育の重要さは念頭に置いている。最近では親が子を殺しても、子が親を殺しても、ベタ記事にしかならない。これは日本社会の乱れを示している。
経済市場原理主義、ジコチュー、大衆迎合・・・日本の文明文化の崩壊を目の当たりにしている。山本有三は30年前から教育の大事さを言ってきた。臨教審のゆとり教育の答申から20年、オウム事件の中心人物は東大などの難関大学を出た者だった。OECDで結果が出ると、ゆとり教育の見直しを言い始める・・・。軽薄な議論だ。
そんなときに何としても作り上げ、崩壊したものを建て直したい。
児玉:法案にかける熱い思いを。
肥田:子どもの本を書いていた30数年前から、子どもの本のスペースが1センチずつ小さくなっている。このことからとっくに本離れや活字離れが進んでいる。でも子どもは本が好き。だけど、本が無いから手が届かない状況になっているだけである。学校図書館は開かずの間で、親も本を読まず、学校でも勧めない。子どもの本離れは当然のこと。私は、子どもに手が届かないことが原因だと考える。
学校図書館整備5ヵ年計画が1992年に出て、学校図書館法の改正、国会決議、国際子ども図書館の設立、子どもの読書議員連盟の設立、推進議員連盟の設立と進んできた。「超党派」「政官民の協力」これが大事で、この10年は実りある10年だと思っている。
朝の読書運動は18,000校で行われ、地域の読み語りやブックスタートも行われ、この流れを大きなうねりにするか小さな流れにするかの正念場となっている。
児玉:現状をどう捉えているか。
松本:作家となって18年。これまで50冊以上本を出している。この法律は、書き言葉だけで生活する者としてとてもすばらしいと思う。感謝している。
出版界の現状は苦しいものとなっている。書店の倒産は1000件以上で、売り場の面積は変わらないが、身近なところの書店が無くなっている。
また、日本の文化・芸術・学術の出版社の経営も悪化している。出版物の売り上げも減少している。
一方で新古書店は都内の各駅にも増えている。読まれるのはいいが、書き手には何も入らないし、書店も大打撃となっている。読み手の人の運動もありがたいが、良質の本を生み出す力が失われている。
また、レンタルブック店がどんどん広まっている。そこで昨年、貸与権を認める法律ができたが、条件で折り合いがつかず、結局未払いのままスタートしている。
図書館の所蔵冊数は、ヨーロッパの水準に達していない。図書館の整備をしてほしいと思う。しかし、10年前に2億冊だった貸出件数が、今では6億冊となっている。このことは、あるいは出版業界に経済的損失を与えているのではないかと思う。
児玉:この法案への熱き思いを。
小峰:より高い日本語を高めるためには読書の質を高めることが必要。同時にメディアリテラシーの観点も出てきた。活字出版文化の基礎としているのは学術専門書や教養書や児童書などである。今は専門性の高い出版物ほど苦しい。これは活字出版文化の衰退を意味している。主要な原因の一つに、出版物が容易に複写されるという問題がある。現在、出版者の権利が規定されていない。したがって、出版者の権利の確立が必要と思う。また、再販制度の維持が必要である。活字出版、読書環境の整備の充実、図書館や学校図書館の整備が必要と考える。
[次項に続きます]
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山崎正和氏による基調講演の続きです。
例によって発言の正確さは保証しませんから、細かい揚げ足取りなんかには使わないでくださいね。
(もっと正確なのは後日読売新聞やYomiuri Onlineの「21世紀活字文化プロジェクト」のページなんかに掲載されるでしょうから、そちらをご参照ください。)
(続く)
・この法案は、まことに時宜にそったものである。国家の教育にとって最も大事な法律と考える。
・国家が個人を教育した歴史はそんなに長いものではなく、百数十年の歴史でしかない。それ以前は、親や職場、寺子屋などで教育を受けていた。
・国家が国民に与える教育には、まったく異なった2つの要素がある。ひとつは「統治行為」で、警察や裁判所があるのと同じである。国民が文字を知らなかったら、よい政治をしたくてもその方法がなくなる。話にならない。もし言葉がバラバラなら、それは社会とは言えなくなる。「1+1=2」という単純な論理の共通性がなければ、社会は成立しない。したがって、最低限の良識を共有しなければならない。したがって、国家は国民に教育を強制できるのである。日本人なら日本語を覚えてくださいよ、そういうことで、義務教育・強制教育を施している。9年間という期間は時代とともに代わってくるし、その中身も大きな議論の種になっている。
・2つめは、国民一人ひとりが自己実現していくための援助である。
・日本語の文法を教えるのは義務教育だが、文学を教えるのは強制にはなじまない。こちらは、自由に個人に選択させながら、それを援助するという方法である。それがやがて回りまわって社会の得になる。優れた発明や芸術作品が生み出されるなどして。この2つめのものは、「サービス」である。
・この2つの要素の線をどこで引くかは問題である。近代化前の日本の教育では、食事前に手を洗うことを教えていた。そうしないと伝染病が流行り、国家の損失となるから、教育する方が安上がりなのである。ところが今や、義務教育に入れる必要はなさそうである。このように、義務の中身はずいぶん変わっていくが、絶対に変わらないのは日本語である。
・国語が成立していない国、例えばアフリカでは何百もの言語があり、インドでは何十もの言語があるが、それらの国の政治のあり方としては難しいものとなっている。したがって、国家は国民にきちんとした日本語を教える権利があり、国民には教わる義務があるのである。
・言葉の本質は「書き言葉」である。話し言葉を育てると書き言葉になるとか、話し言葉を乾燥させると書き言葉になるという意見もあるが、そうではない。
・話し言葉は、話すことで「効果」を与えるために存在する。しかし、もっと効果的なのは、なぐったり、何かを差し出すことである。アントニーがシーザーの死骸を見せたら聴衆が興奮したように、モノを見せるのが一番効果的である。効果が最も優れているのは、しぐさや表情やモノである。
・書き言葉は、自分の気持ちをきちんと組み立てて整理し、相手の解釈に委ねる。そして誤解があれば、書き手が責任を負う。
・民主主義は、民衆を政治家が操作するのではない。手法としてはよいが、全体としてそうされては困る。自分の考えを提示し、じっくり考えてもらって解釈させるのがよい。
・したがって、書き言葉を国民に身につけてもらうことを強制するのは当然のことである。読まないのは読まなくていいような教育をするからそうなるのである。戦後の作文教育は、「何でもいいから思ったことを自由に書きなさい」と教えた。ところが子どもは、「モノの思い方」を知らない。思うためには「道具」が必要である。これが「言葉」である。同じ風景をみて、「夕暮れ」と表現するか「たそがれ」と表現し分けるには、「夕暮れ」「たそがれ」が違うことを知ることが大事である。すなわち、道具を使ってモノを感じるようになるのである。
・最初は強制になる。道具を与えないで野球をさせてはケガをする。強制するのは国民の利益になる。人生の大部分の技術は、強制によって得るものである。楽しくなるには時間がかかる。音楽や野球も、楽しくなるのは時間がかかる。まして日本語おいてをやである。
・日本は考え方の多様性について寛容である。宗教にもそうである。もはやイデオロギーの時代は過ぎた。国民は自分の物差しで計る。すると多様な文化がある。多様な国民を統合するのは何か。宗教やイデオロギーという国もあろうが、日本はそうではない。言葉である。
・そう考えたとき、この法律は時宜にかなったというよりおそらく遅きに失した感がある。超党派で決めていただいたのはありがたいことである。(以上)
[パネルディスカッションに続きます]
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次は、山崎正和氏による基調講演です。
例によって発言の正確さは保証しませんから、細かい揚げ足取りなんかには使わないでくださいね。
(もっと正確なのは後日読売新聞やYomiuri Onlineの「21世紀活字文化プロジェクト」のページなんかに掲載されるでしょうから、そちらをご参照ください。)
○基調講演「活字文化と民主主義」 山崎正和(劇作家、東亜大学学長)
・シェイクスピアの戯曲の中で唯一、「ジュリアス・シーザー」が政治、民衆の政治をテーマとした。シーザー暗殺後、山場に入り、市民を集めて演説会が行われる。ブルータスとアントニーが演説をする。大衆に訴える話言葉としては世界的に傑作だと思っている。この演説は非常に有名なものである。
・この演説は、本質は書き言葉であるが、舞台では話し言葉であるかのように書いている。ここでシェイクスピアは、話し言葉の怖さを例証してみたのである。
・ブルータスは、自分がどんなにシーザーを愛しているのかを演説した。そして、独裁者になったから殺した、私も独裁者になったら殺してくれ、と言うと、群集は「そうだそうだ」とはやし立てた。
・次のアントニーの演説も名演説。私はシーザーをかばうつもりも指摘するつもりもない。しかし考えてみてくれ、シーザーはこれだけ我々によいことをしてくれた、というと、群集は「そうだそうだ」と興奮する。そして最後に、「これを見てくれ。この傷はブルータス!」と、シーザーの死骸を見せながら言うと、群集は「ブルータスは人殺し!」と叫ぶ。そしてシーザーの遺書を見せ、「遺産は市民のものになる」と言う。すると群集は、「ブルータスを殺してしまえ」・・・となって、おしまいである。
・ここで示されていることは、人々の感情を煽動する政治である。人々にじっくり考えさせずに興奮させ、賛同を求める、少しも余裕を与えずに・・・。そして最後には、言葉ではない。それを見せると興奮する。
・こういう政治的技法は時には必要と私も思う。民主主義の政治においては避け難い。ただ、唯一の方法として傾くとどうなるかを示したのである。
・恐ろしいファシズムのリーダーであるヒトラーは、ラジオで絶叫して興奮させた。今聞くとどうということもないが、ラジオというメディアが目新しかったことと、当時の社会情勢のもとにおけば、興奮したのだろうと思う。
・リンカーン大統領のゲティスバーグの演説は、実は短いものである。あの文章は、書き言葉で書き、それを覚えて演説したものである。政治的リーダーの演説は慎重に書かれる。専門家によって書かれ、大統領が読む。これは書き言葉で後世に残る。のみならず、受け取り手の心にも大きな変化を起こさせる。
・話し言葉は1対1のやりとりで、聞き手を1人にしない。その場で賛同を求め、意思形成を行わせる。これが話し言葉による民主主義であり、しばしばポピュリズム(民衆煽動主義)に陥りがちで、ファシズムにもなる。
・書き言葉はそうではない。書き言葉にするためには順序、段落を考え、どんな筋道で進めるかの意識に半分以上移っている。
・これが民主主義とポピュリズムを分けるものである。いったん1人にする、考える時間を与える、これが民主主義である。書き言葉は読み返して批評できる。読み返してみると8割賛成だが2割はどうだか、ということもわかるし読んでみると雑駁だということもわかる。これが本当の民主主義である。したがって、書き言葉が民主主義の根底であると考える。
(この項続きます)
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またまた続きです。
今回は、シンポジウムの基調講演までの概要をお知らせします。
例によって発言の正確さは保証しませんから、細かい揚げ足取りなんかには使わないでくださいね。
(もっと正確なのは後日読売新聞やYomiuri Onlineの「21世紀活字文化プロジェクト」のページなんかに掲載されるでしょうから、そちらをご参照ください。)
○法案趣旨説明 河村 建夫(前文部科学大臣、衆議院議員)
・ このシンポジウムは、広く国民への理解を広めるために開いた。これまで寄せられた意見でも「国民運動でもよいのでは?」というものがあったので、このためにも説明しなければならないと思った。
・ これまで「子どもの読書活動の推進に関する法律」や「文化芸術振興基本法」などの類似法があり、名前をどうするかで苦労した。また、これらの法律でも活字文化振興の内容が盛り込まれているため、これらの法律と重複しない、これらの法律では保護できない内容として、文字・活字文化の基盤整備を行うということを目的とした。
・ また、これに類する法律についても法制局等でお調べいただいたが、どうもないようである。逆に言うと、日本の文字・活字文化の振興について、国際社会にアピールできることにもなる。
・ それと、子どもの読書離れを食い止めることへのアピールにもなり、また、読書離れに関心が集まり、歯止めにもなるのではないかと評価している。
・OECDの2003年調査で子どもの学力が2000年よりも落ちた。順位だけでなく、OECDの平均にまで落ち込んでいる。そして、思考力についての指摘がなされている。このため、活字文化の振興が必要となる。
・考えるのは日本語の豊かさである。日本語で熟知するためには、書籍・雑誌・新聞などの文字・活字にしっかり触れることが大事であり、享受する機会を与えなければならない。
・最近では英語力を高めるべきという意見もあるが、その根底には日本語がある。
・出版・言論の自由を前提として出版支援を考えている。専門書の出版が困難になっているため、具体的に支援可能なものを文科省に知恵を出させている。
・文字・活字文化振興法の制定とともに個別法の改正も必要となる。また、財政面の裏づけについても関係省庁を叱咤激励している。
○ 来賓あいさつ 河合隼雄・文化庁長官
・今は文字・活字文化が当然のことではなくなっている。文字・活字文化について、もう一度考え直さなければならない。ケルト文明は自然との豊かな関係があったが文字はなかった。日本は自然との深い関係も持ちながら文字も持っていた。それが文明から映像が出てきたため、文字がわからなくなってきている。映像は「わかった気にさせる」ものなので、文字に帰ってゆっくり考えてみよう、ということだ。朝の10分間の読書も効果があったと思う。
(次回は基調講演の様子を・・・)
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またまた続きです。
もう一つ気になったことは、この振興法の内容からすると、パネルディスカッションの壇上には公共図書館や学校図書館の関係者がいなければならないはずですが、壇上にいるのは議連の先生方と書協の副理事長さんと、公貸権一筋のペンクラブ広報室長さん・・・。コーディネータの児玉清さんが「ディスカバー図書館」つながりで図書館関係者ってことだったりして(笑)
児玉さんから「この法案にエールを」という質問が議員以外の両者になされましたが、そういう質問は図書館関係者にこそ向けられるべきものですし・・・。
議連の先生方には図書館関係者のことなんて眼中にないんでしょうか?
それとも図書館界の影響力の低さを物語るのでしょうか??
いち図書館員として悲しむべき状況でした。
日図協さんや学図協さん、もう少しがんばってくださいね~!(と自戒を込めてエールを送りますです・・・)
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続きです。
このシンポジウムでは、以下の資料が配られていました。
・シンポジウムの次第書き
・活字文化議員連盟役員名簿
・文字・活字文化振興法案(骨子案)
・文字・活字文化振興法の施行に伴う施策の展開
・1枚両面刷の資料(OECDの調査概要、一ヶ月の読書量を示す表、朝の読書活動に取り組む学校の割合の表など・・・)
この中で、法案の骨子案と「施策の展開」は、4/1付けの読売に出ています。
また、肥田美代子議員のウェブサイトにも出ています。
・文字・活字文化振興法案(骨子案)
・文字・活字文化振興法の施行に伴う施策の展開
これらの資料は、3/31の活字文化議員連盟の総会で配布された資料とのことです。
ところが、このシンポジウムで配られた資料と、ただ一点だけ異なる箇所が!
それは、「文字・活字文化振興法の施行に伴う施策の展開」の「③ 出版活動への支援」の上から3つ目の項目です。
3/31提出の資料では、「・版面権の創設(出版者の固有の権利)」となっていますが・・・。
この日の配布資料では、「・著作者及び出版者の権利保護の充実」となっています。
あれ?4月1日から4月11日までの11日間のあいだに、「著作者」の権利保護の充実、すなわち公貸権制度が”もぐりこんだ”のでしょうか・・・??
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4/10の記事で紹介させていただきました「文字・活字文化振興法」シンポジウムに昨日行ってまいりました。
読売新聞の本日(4/12)付け朝刊33面にも記事が掲載されていました(他の主要紙には掲載なし)。
Yomiuri Onlineの記事
このシンポ、山崎正和氏の「活字文化と民主主義」という基調講演もとてもすばらしかった(「国家は日本語を教える権利があり、国民は日本語を教わる義務がある」というくだりには少しゾッとはしましたが、書き言葉と話し言葉の違い、書き言葉によって政治をしなければならないという主張にはうなずけました。まるで山崎氏のエッセイを読んでいるような完成度の高さに、さすがは劇作家!と思いました)ですし、後半のシンポジウムの内容もとてもよかったのですが・・・ひとりだけ異端児(?)がいらっしゃったのが残念。
それは、作家であり(18年間作家をなされているとか)、かの日本ペンクラブ広報室長であります、松本侑子氏です。松本氏はひたすら「公共貸与権」の創設を訴えかけるばかりで、この法案のことについては一言も触れていませんでした。
しかも・・・「コミックレンタルショップがどんどん増えてます」「先進国では公貸権を導入しています。現在では30ヶ国が導入しています」など、「ホンマかいな?」と思われるコメントを連発。
コミックレンタルショップはどんどん増えるどころか、昨年12月31日には大手レンタルチェーン店が閉店しているんですけど・・・。
先進国でもアメリカやイタリア、スペインなんかでは公貸権は導入していませんけど。また、いくら多く見積もっても20数カ国しか公貸権は導入されていませんよ。カナダやイスラエルなんかは法制度にすらなっていませんよ。イスラエルやニュージーランドでは予算が足りない足りないって状態らしいですけど・・・。
あと、「公立図書館貸出実態調査」の結果を引いて、「鉄道屋」が1年間で70万冊も借りているなんてことをおっしゃっていましたけど、あの「図書館提供率」が本当に貸出し冊数の実態を示しているのかはけっこう怪しいってことになっていたんじゃなかったでしたっけ?
それに、図書館で借りる人が必ずしも買う人と一致するとはいえないってことは、ご存知ですよね?
あと、「日本図書館協会さんにお調べいただいた調査の結果」とかおっしゃっていましたけれども、あれは日本書籍出版協会と日本図書館協会の共同調査で、両当事者が一緒に調査をしたということがあの調査の成果なんじゃなかったんですか?
それから、日本推理作家協会は、公貸権の導入に否定的なんじゃなかったでしたっけ?あたかも作家がすべて公貸権の導入を希望しているようなニュアンスで主張をするのはどうなんでしょうか。
日本推理作家協会が文化審議会著作権分科会への法改正要望
※このpdfファイルの35ページ目(項目(82))にあります。
この中で「公貸権の導入に当たって、国や自治体に補償金等の財源を求めるものは、金額的にあまり実効があがらぬ恐れがあるほか、手続き的にも繁雑な作業が予想される。それよりは、貸出実績データにしかるべき利用率を掛け合わせ、算出された公貸権料を著作権者の所得税の控除対象にする、という方式がより実務的と思われる」と述べています。
読売新聞がこのシンポの紹介記事に公貸権のことを一言も触れていないのもわかるような気がします・・・。
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「ドラマで図書館員、刑事に個人情報 「信頼損ねる」テレ朝に抗議」東京新聞2005.4.9付け27面
昨年(2004年)12月8日放映のテレ朝のドラマ「相棒」の中で司書が刑事に利用記録を見せるというシーンがあることについて、今年(2005年)2月、世田谷区職員労働組合教育分会がテレ朝を抗議し、3月1日付け文書でテレ朝が回答したのですが、同分会は更に謝罪と訂正を求める声明文を近くテレ朝に送るらしいです。
テレ朝の3/1の回答から最近まで、何か両者であったんでしょうか?ううむ、よくわかりません。
【関係記事】
テレ朝のドラマ「相棒」の第7回「夢を喰う女」の紹介ページ
日本図書館協会が今年2月1日付けで出した「要請」
あがた氏作成「図書館映画とテレビ番組」より「20041208相棒「夢を喰う女」
Shuppan News blog 2005年2月10日「相棒」
※ 消去されたテレ朝の謝罪文が収録されています。
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にゃん吉さんにまた有益なコメントをいただきました。
重ねてありがとうございます!
・・・そんなわけで、考察第二弾です。
前回では、図書館を軽視する状況を生み出しているのは、学校図書館を通じての体験にあるのではないかと私は推察しました。十代のころに経験したものというのは生涯滲みわたるものです。
政治家や行政マンなどの方々の十代、図書館はどういう存在だったか。
この前東京新聞で洞口依子さんが連載をなされていましたが、その第一回で日野市立図書館の移動図書館のことに触れられていて、得難い経験をしたなどとお書きでした。
おそらく洞口さんにとっての図書館観は、そのとき決定したのでしょう。図書館界にとってとてもラッキーな。日野市立図書館、さすがです。
しかし、他の人はどうでしょうか?
卑近な例でいえば、私の生地では当時、公民館図書室があっただけで、しかもバスで十数分という不便な立地。司書さんももちろん常駐しておらず、本の管理状態も最悪(蔵書を盗みまくっていた人もちらほらいたとか)。
また、小中学校の図書館は、当時は「調べ学習」などという言葉もありませんから、単なる憩いの場でしかありませんでした。
そして、高校の図書館や近くの県立図書館は、受験勉強をする場所。
まぁそれでもよいとして、私のこれらの乏しい図書館経験のうち、司書さんと会話したのは、わずかに貸出し返却のときくらい。それ以外のことで話しかけてはいけないのかなぁなどとも思っていたくらいです。
だいたいの人たちは、こういう感じなのではないのでしょうか?
いわく、図書館は本を借りたり受験勉強をする場所。司書さんは本の管理人・・・。
学校図書館を通じてこういう意識を変えるようにしないと、政治家や行政官僚、自治体関係者なんかの意識はぜったい変わりません。
学校図書館を通じて図書館の使い方、とくに調査研究にもこれだけ使えるんだということを理解させる。それを促進するため、学校の先生たちにまず図書館の使い方を理解させる、これだけでも大分変わるのではないのでしょうか。
こういうことをしないかぎり、いくら司書さんの方で「図書館はこんなこともできるんですよ、どんどん使ってください」って働き掛けたところで、ほとんど効果はないのではないのでしょうか。
そういう意味で、文字・活字文化振興基本法の骨子案において、図書館の使い方を学ぶ授業を教職課程の必修にするという施策例を掲げているのは、有効かなと思いました。
昨年4月に日本図書館協会と文科省が「ディスカバー図書館」という催しものを行ったのですが、その聴衆の中には、図書館ってのは調べものとかにも使えるんだ、という感想を述べた方が結構いたそうです。どれだけ図書館の調査研究機能が知られていないかという証拠ではないのでしょうか。
そういう意味で、「ビジネス支援」という目的をあえて大きく掲げている昨今の図書館界の流れは正しいと思います。これを学校図書館でも積極的に推し進めるべきです。読書会ももちろん大事だとは思いますが、情報収集的機能も学校図書館にはあるんだよということを、もっと宣伝すべきでは、と思います。
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国会図書館長の給与問題、という記事にお寄せくださったコメントの中で、図書館の地位軽視が原因、というものがございました。購入予算カット、人員削減、いわゆる「左遷」人事での左遷先、館長職が校長先生やベテラン公務員の「終の住処」となっている現実、委託の導入・・・日本の(特に公共)図書館界がこんな目にあったのはなぜでしょうか・・・。
これはにゃん吉さんもお書きのとおりだと思いますが、行政を決める立場の方々の「図書館観」が原因だと思いました。
いくら図書館界が「図書館は重要だ」「アメリカでは・・・」「それに比べて日本の図書館は・・・」などと言ったところで、自治体の首長、地方議会議員、財政当局、教育委員会の方々といった、(図書館)行政を決める立場の人々が「そうだねぇ」と言わない限り、何の意味もないんですから。
私たちが「この仕事はスゴい」とか「この人は大したもんだ。尊敬する」と思うのは、やはりその職業の人や職業についての情報を身近で得たり経験したりということに基づくのではないかと思います。
政治家や弁護士、大学教授、お医者さんなんかはマスコミで持ち上げられていますから、「ああ、この人たちはエラいんだなぁ」と思いますもんね。
それに比べて、学校の先生は、昔よりは尊敬されていないようです。世間的に尊敬されなくなってきたからです。
公務員の中でも、いわゆる「エリート官僚」なんかは、ヤッカミもあるのでしょうが、まぁ「エラい」って思われているようですが、地方自治体の窓口にいる職員は「コッパ役人」などと言われたりして、そんなに尊敬されていないようですよね。
それでは、「図書館」はどうでしょうか?
日本に暮らす人の最初の「図書館体験」は、公共図書館(児童サービス)でという人もいるでしょうが、多くは学校図書館ではないでしょうか。
私の行っていた小学校では学校図書館活動がそんなに盛んでなかったようで、結局ほとんどその恩恵を受けませんでした。せいぜい本を借りた程度。中学校もよく似た感じ?
高校は・・・いちおう専門の司書さんがいて読書会なんかもしていたようですが、個人的には「勉強部屋」。近くの県立図書館にも通っていましたが、もちろん「勉強部屋」。
大学では・・・あまり大差ないなぁ。
図書館に勤めている現在ではさすがに違いますが(使い方を教わったから)、だいたい普通の人だったらこんな程度の経験ではないかと。つまり、「図書館=本を貸してくれるところ&勉強部屋代わり(エアコン効いているし静かだし)」っていう認識が、10代を通じて埋め込まれてしまうわけですね。
「カウンターにいる司書さんに尋ねれば、情報の在処を教えてくれる」なんて、夢にも思わないわけです。以前にいしいひさいちさんがマンガで書いて図書館界でちょっとした騒ぎとなったこともありましたよね。カウンターにいる司書がヒマそうにしていて、何でしたっけ、税金の無駄づかいみたいなことをお書きになって。所詮、図書館に無関心な人にはそういう風にしか映っていないわけですよ。
そういう10代を過ごした人が公務員試験に合格し、自治体の財政担当や教育委員会に配属されるわけです。ある人は選挙で当選して首長になったりも。
で、行政改革だなんだで経費節減をしなければならないとき、そういう図書館像が目に浮かんでくる、と。(図書館なんて所詮は「貸本&勉強部屋」だろ。何で高い経費を掛けて専門家を雇わなきゃならんのだ)などと考えて、人を削って予算を削り、いっそ委託だ!となるのは明白でしょう。
色々大げさな原因分析がなされているようですが、所詮はそんなところだと思いますが、いかがでしょうか??
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にゃん吉さまとArmacaさまからコメントをいただきましたので、引き続き。
検事総長などが報道されないに国会図書館長が報道されるのは、「バッシングしても安心」という面もあるのでしょうが、私見では、やはり「給料に見合った仕事してるんかい?」という面が強いのではないかと。
いくらひいき目に見ても、検事総長とか各府省の次官なんかと比べると、やはり責務という面では見劣りするような・・・。国会図書館長が何かミスったとしても、国民生活には一切影響ないですもんね・・・。
また、にゃん吉さんがおっしゃるとおり、世間が図書館の役割を軽視しているという面もなくもないと思います。「たかが図書館」そういう言葉がぴったりな、そういう見方です。
あ、このことについては日頃から言いたいことがあったので、別項にて。
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以前にも紹介しましたが、活字文化振興議員連盟のシンポジウム、いよいよ明日(4/11)の午後3時に開催です。
場所は憲政記念館で午後5時まで。東亜大学学長の山崎正和教授による「活字文化と民主主義」と題する基調講演と、「今なぜ振興基本法なのか」と題するパネルディスカッションが予定されています。
・・・しかし、2時間しかないのに基調講演とパネルディスカッションをやるっていうのもちょっと詰め込み過ぎな感じもしないでもありません(パネルでの質疑時間を考えても、基調講演もパネルもだいたい45分程度?)。
このシンポで骨子案とか3点セットとか配ってくれないのかなぁ・・・。
あと、どなたか質問で「版面権っていうのはどういうこと?」とか、「公貸権はなぜ入れなかったのですか?」とか聞いてくれたら、このブログの格好のネタになるのになぁと思ったりして。
(とくに後者は、推進派であるペンクラブの松本さんもいらっしゃることですし、一悶着あるかも・・・)
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Armacaさまからコメントをいただきましたので、今回は国会図書館長がなぜ国務大臣級の処遇なのかについて、思うところを書きます。
国立国会図書館法の規定からは、同館がすべての国の機関の情報源となるべく期待されていたような感じがします。各機関に置かれた支部図書館がそれぞれの機関の情報源として活動し、中央館たる国会図書館がサポートするなんてことも書いてありますし、行政府・司法府の代表が「連絡調整委員」として国会図書館の活動についての勧告を行うなんていうことも書いてあります。
そうすると、館長の格付けもこれらの代表とバランスをとったものにする必要が出てきますから、館長の給与が国務大臣級となったのではないかと思います。
ところが、仕事は楽な方へ流れていくもので、国会図書館のこういう制度が必ずしも他の人たちに理解されていないものですから支部図書館も中途半端ですし、中央館の方でも積極的に施策を講じることもなかったので、すっかり形骸化・・・。
そうしたら、国務大臣級の処遇なんて必要なの?という話になって当然でしょう。国の機関の情報源になんてまったくなっていないんですから。それにそうなろうとも思っていなさそうですし。
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本日の衆議院本会議で可決成立したそうです。
朝日と産経の朝刊に載っていました。産経の記事がさらっとしていたのに対し、朝日の記事が妙にネチっこいのはナゼ??
朝日4/8付け朝刊4面「国立国会図書館長の給与を減額 それでも年2912万円」
産経4/8付け朝刊5面「改正国会図書館法が成立」(ネット未掲載)
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この問題を打開するために日図協が色々と奮闘したようです。
本日配信のJLAメールマガジンNO.249で、
4月1日民主党・石毛えい(金へんに英)子議員の秘書から、協会の意見を聴きたいとの連絡があったので赴き、同館が日本の図書館事業、振興に果たしている役割、国際的な役割の現状について述べ、近年国民にとってより利用しやすい事業展開をされていることを説明し、この問題は同館の問題にとどまらず、すべての図書館にも及びかねないこと、なによりも日本の図書館振興にとって重大な問題であるとの認識を述べた。
と書かれていました。
石毛えい子公式ウェブサイト
石毛議員って、どうやら福祉がご専門のようで、図書館とはほとんど御縁がなさそうな感じですが、そんなお方でも図書館の味方になってくださるんですねぇ。
国会図書館の幹部の方々がどのような対応をとったのかはよくわかりませんが、この問題はやはり国会図書館だけにとどまらず、図書館界全体の問題でもあるという認識が、国会図書館幹部にはあまりなさそうな気がしました。
衆議院の議院運営委員会でも本会議でも民主党は賛成に回っていたようですが、陰にはこのように国会図書館のことを気にかけてくれる議員さんがいらっしゃったんですねぇ。それだけでも感涙ものです。
しかし、明日(4/7)の衆議院本会議で、この改正案も可決されます・・・。
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本日(4/6)の日経夕刊2面に、続報が出ていました。
「国会職員処分 「停職」を追加 改正法が成立」
この記事のメインは、記事の見出しのとおりでして、今まで国会職員の懲戒処分の種類として定められていなかった「停職」処分を新たに定めるという内容の改正法案が参議院本会議にて全会一致により可決成立した、というものです。
しかし、その後に、国立国会図書館法の一部改正案の審議についての紹介があり、「「4月1日」としていた施行日が過ぎてしまい、法案成立後の閣議で施行日を決める内容の修正を加えた」ため、今回の参議院本会議の可決では成立しなくなった、ということです。
つまり、衆参で異なる議決をしてしまったためにもう一度衆議院に差し戻された、というだけのことですな。
参議院の独自性を発揮、とかそういう理由ではないようです。
そんなわけで、「7日の衆議院本会議で可決、成立する見通し」とのことです。
これで館長の格付けは間違いなく下がるわけですが、このことが公共図書館などに波及しないことを願うばかりです。
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前回では関係資料を先に提示しましたので、今回はその解説などをいたします。
法制問題小委員会の第1回会議において今期の小委員会の審議スケジュールが公表されたわけですが(今回の配布資料の中の「参考資料2」と同じ)、その中で、権利制限の見直しについての検討は、今回(3/30)を入れてあと2回しかなされません。
そして、関係者からのヒアリングは、今回しかありません。
そういう意味では、権利制限の要望をしている関係者としては、ある意味今回は「正念場」となります。
そして、その「正念場」に図書館界の期待を一手に集めて登場するのが、文化審議会著作権分科会の委員でもあり、日本図書館協会常務理事でもある、常世田良氏です。
常世田氏に与えられた時間(それは他のヒアリング対象者にも共通ですが)は、最初のプレゼンの時間がたった5分、そして、その後の質疑応答の時間として15分、合計20分しか与えられていませんでした。その中でどんな議論が行われていたのかは、残念ながらわかりません。傍聴申込みが間に合わなかったからです。
ただ、聞くところによりますと、この会議では主に特許・薬事関係の権利制限について議論があったとのことで、図書館関係ではあまり議論がなかったとか。しかし、予想されていたことですが、あの里中満智子委員が、何かと常世田氏に議論を吹っかけていたとか。
もともと「学識経験者中心の中立的な場」として昨年8月から再構成されたはずの法制問題小委員会に、マンガジャパン代表でもあり、かつて『コピライト』誌に「貸与権がもてない苦しみ」なる巻頭言を発表したことでも知られる、バリバリの権利者側代表である里中氏が入ったことは、当初から奇異な感じがするとともに、イヤな予感がしていたのですが、まさにこの予感が的中した瞬間でした。
法制問題小委員会の再構成のとばっちりを受けて、図書館側を代表して委員の一員となられていた常世田氏が、「団体代表だから」という理由(らしい)で委員から外されたのとは好対照ではないですか。
里中氏は、昨年の法制問題小委員会には一度も出席しなかったので、そんなに印象がなかったのですが、いざ出席したら早速権利者側代表としての行動を開始したというわけです。そういう意味では、すでに映画側代表としての発言を事あるごとに繰り広げていた浜野氏にもひけをとらないと思います(思い出しますよ・・・浜野氏が映画著作物の保護期間を死後起算にすることを執拗に主張して、当時の分科会長であった齋藤博先生にたしなめられていたことを・・・)。
里中氏はある意味三田誠広氏よりも「過激」ですから、タチが悪いですよねぇ〜。三田氏は障害者の読書権に理解があるなど、権利者ゴリゴリではない一面もお持ちですが、里中氏はかつてマンガジャパン代表として、図書館にマンガを置くことに反対し、マンガを置くことについて「展示権」類似の権利を創設するよう主張したという「前科」がありますし・・・。
今後の動向を注意深く見守る必要がありそうです。
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これも、G.C.W氏のブログで紹介があった記事です。
活字文化振興は国の責務(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20050331ur21.htm
この記事によりますと、活字文化振興議員連盟という超党派の議員連盟が、いま流行りの議員立法の一つとして、文字・活字文化振興法(仮称)を今国会で制定することを目指して活動しているとか。
そして、この法案の骨子において、公共図書館の振興を図るための諸施策の実施を国・地方自治体に義務づけるのだとか。
そして、この記事の続編となる記事が、2005年4月1日付けの読売朝刊の3面と5面に掲載されていて、その骨子案の全文が掲載されていました。(これはなぜかネットには掲載されていません)
そして、そこには、あの「版面権」の創設が!
いやぁ、油断なりませんねぇ。
版面権がこんなところに顔を出すとは・・・。この法律は単なる基本法なのでこの法律の条項によって版面権が法制化されることはあり得ないのですが、知財推進計画2004のような単なる計画レベルではなく、法律レベルで版面権制定を国の義務とすることになると、これはいよいよ版面権制定にますます近づくことになります。
これは注視しなければなりませんねえ。
4/11に憲政記念館でシンポジウムが開かれるらしいので、ご関心のある方はぜひ。
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これはすでにG.C.W氏のウェブログにて紹介されていたものですが、図書館振興にとって追い風となるような記事ですので、あえて紹介します。
教育ルネッサンス フィンランド報告(7) 天然資源は「木と頭」(読売3/31付け37面)
フィンランドの教育次官が、フィンランドの学力向上の原因を尋ねられ、図書館の整備が第一だ、と答えた記事です。遅れた子どもへの学力指導や教員資格が修士卒であることがよく言われますが、それらよりも図書館の整備が一番だ、と答えているのです。
学力低下をどうするかという検討が各方面でなされている一方、図書館資料費を削ったり職員を減らしたりする動きがあるわけですが、そういうことをしていた地方自治体の幹部の方々はこの記事を読んでどういう反応をするのでしょうか。学校図書館の整備も前進しているようにみえますが、例えば沖縄の某市ではせっかく手厚く配備していた学校司書を引き上げる動きがあるという話ですし・・・。
この記事をきっかけに、日本の教育関係者の図書館を見る目が変わってくれればよいのですが・・・。
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