« 親愛なる「正義の味方」さまへ | Main | 図書館関係ガイドラインが発効に »

国会図書館のゆくえ

あけましておめでとうございます。

このブログ、しばらくお休みをいただいておりましたが(本業がタイトになったので・・・すみません)、正月ということで、今年は気合いを入れてやっていきたいと思います。なにとぞよろしくお願いいたします。

しばらくお休みをいただいたので、久しぶりにチェックをしましたら、ありがたいことに、結構(辛口なものを含めて)コメントをいただいていました。ありがとうございます。追ってコメントしますが、その中で、昔投稿した国会図書館の館長問題の投稿に「西口ぶるーす」さんからコメントをいただきまして、そこで以下の読売の記事をご紹介いただきました。ありがとうございます。今回はそれを中心に。

両院法制局を統合、自民が国会事務改革案(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20051225i102.htm?from=main1

あの「見出し」掲載にケチをつける読売の記事なので、見出し掲載にはかなり勇気が必要でしたが(笑)、記事のことを「論評」しますので、ゴーマニズム裁判の上杉先生を見習って、論評のためには引用してもかまわないんだ、という意気込みで、あえて見出しを掲載することとしました(爆)

この記事によると、12月24日に自民党が検討チームを開いて改革案を決めた、その中には両院法制局の統合を始めとして色々なことが書かれていた、というわけです。

この記事を読んで、私は少し前に産経に掲載されていた、衆院事務局による事務局スリム化の検討についての一連の記事のことを思い出しました。

国会事務局改革 委員部と調査局統合 衆院総長私案 運転業務は民営化(産經新聞2005年11月24日付け)
http://www.sankei.co.jp/news/051124/morning/24pol001.htm

国会改革案 新規採用、退職の半数 幹部高給見直し 衆院検討チーム(産經新聞2005年11月28日付け)
http://www.sankei.co.jp/news/051128/morning/28iti003.htm

要するにこの自民党案は、衆院事務局側で検討された案をたたき台にしているみたいですね。
単に人だけを減らすのではなく、機能を縮小して減員に伴うマイナス分を吸収しているところがクレバーです。聴くところによれば、衆参委員部と衆調査局・参委員会調査室の仕事っていうのは、各省庁の法令・企画担当係が審議会を運営する際に行う業務を分担して行っているだけに過ぎないみたいですから、委員部と調査局の統合というのは現実に則した内容と思います。(委員部は委員会の日程調整、委員会の進行等の「運営面」を担当。調査局・委員会調査室は委員会の議事資料の作成、質問作り、参考人ピックアップなどの「内容面」を担当)

これにひきかえ国会図書館は、やれ子ども図書館だとか、やれ関西館だとかと、無自覚な膨張を繰り返しているだけ(これって戦前の「国防方針なき」陸海軍と同じでは・・・)としか思えないので、こういう守りの局面になると、戦前の陸海軍と同じで何も対応できないような感じがするのは私だけ??

衆院で減員を決めているのでしたら国会図書館も人減らしをしなければならないのでしょうけれども、きちんとリストラをしたうえで減員しないと、今のサービス内容が低下することになって、今度は(今度こそ?)国会図書館不要論が出てきたりしますよ・・・。

せっかく都立大の院生が朝日に応援論を投稿してくれたんですから、それをきちんと生かさないと、それこそ「西口ぶるーす」さんのおっしゃるように、地位低下を招いてしまいますよ!国会図書館さん!!

|

« 親愛なる「正義の味方」さまへ | Main | 図書館関係ガイドラインが発効に »

「図書館」カテゴリの記事

Comments

>これにひきかえ国会図書館は、やれ子ども図書館だとか、やれ関西館だとかと、無自覚な膨張を繰り返しているだけ(これって戦前の「国防方針なき」陸海軍と同じでは・・・)としか思えないので、こういう守りの局面になると、戦前の陸海軍と同じで何も対応できないような感じがするのは私だけ??

これって、国会図書館が去年ウェブアーカイブなんとかというやつもその例でないの?
ネットでも次のような批判があるよ。

歌田明弘 ミュージアムIT情報
「大山鳴動ネズミ一匹?──国のウェブ保存政策」
http://www.dnp.co.jp/artscape/artreport/it/u_0507.html
「新しい方針は、私には、「やっぱり」という気持ちが半分、「そういうことにするんだったら、そもそも審議会が検討する必要があったのだろうか」という気分が半分──つまりちょっと大げさに言えば、大山鳴動ネズミ一匹、の気分が半分だった。」

これは、国会図書館がウェブ収集について、審議会で決定した網羅的収集の方針から、ドメイン名を限定して収集する方針に変更したことについての感想だけど、要は、国会図書館の担当者がウェブの作成者(団体)にろくに根回しせずに、社会はこうすべきだ、理想はこうだあ、って頭の中だけで考えていたからこうなったんだよねえ。
国会図書館が一言いえば、社会を従わせる力があれば、何も問題ないけど…

国立国会図書館「インターネット情報の収集・利用に関する制度化の考え方」(改訂版)
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/internet_view.html

もしかして、アメリカのInternet Archiveを運営している何とか博士が言っていることを鵜呑みにして、ネットを収集・公開しようとしているのだろうけど、Internet Archive社は、国家機関ではなく、ただの非営利法人なんだよね。

Internet Archive
http://www.archive.org/

さすがに、この計画は見送られ、ぽしゃったからいいものの(まだ実施するつもりであればギャグとしか言いようがないが)、図書館のような出先機関の仕事しかしたことない人が思いつくことって、ろくなことないし、ちょっと関係者やマスコミに言われただけで、ひるむんだねえ。あと基礎的な調査もしてないみたいだし。
世界最大のポルノ・サイトができるのも、面白かったかもしれないが。

国民の税金は、大切にしなきゃあ。

Posted by: 南京ダック | January 14, 2006 at 08:45 PM

http://web.archive.org/web/20031208055048/www.huser.co.jp/aisatsu/index.html

現実が理想を超える空間をめざして

代表取締役 小嶋進

 「本当のゆたかさ」への模索が始まっています。
 当社の社会的使命は、マンション・ディベロップメントを通じてこれを追求することであり、そのひとつの解答が「100m2超マンション」でした。
(社長が豊かになっただけだろ>「本当のゆたかさ」)

二世代、三世代にわたって住み継ぐことができるキャパシティ&フレキシビリティ&クオリティを備えた「100m2超マンション」は、ご家族の精神的・経済的基盤となって「本当のゆたかさ」や「精神的なゆとり」を生み出すものと思います。また、次世代に受け継がれる社会資産、都市インフラともなるでしょう。
(社会の産業廃棄物となりました>「100m2超マンション」)

しかし、未だに我が国のマンションは70m2台が主流です。その背景には高い地価だけでなく、つくり手側の利潤最優先主義があったことは否めません。
(オマエモナー>「利潤最優先主義」)

私たちはそうした発想から脱却し、業界に先駆けて住まい手本位の「人間主義・理想追求型事業」を進め、100m2超マンションのリーディングカンパニーとして不動の地位を築いてまいりました。
(詐欺のリーディングカンパニーだろw)

「広さを起点に全てを発想する」という私たちの開発手法は業界の常識を覆すものであり、多くのお客様から驚きと共感を持って迎えられました。「こんな住まいが欲しかった」というお客様の笑顔が私たちの最大の喜びであり、新たな進化への原動力です。
(平和な家庭を覆したんでないの?>業界の常識を覆すもの)

私たちの現在の企業規模では年間200~300戸程度しかご提供できないことが残念ですが、一棟一棟を丁寧につくり上げ、よい管理を続けることで、将来にわたって「ヒューザーのマンションを選んでよかった」といわれるべく最善を尽くしてまいります。
(もうすぐ破産申請される方が残念だ>
年間200~300戸程度しかご提供できないことが残念ですが)

そして、私たちの提唱する100m2超マンションが、名実共に21世紀の都市の住まいのスタンダードとなる日を目指し、これからも進化のステージを一歩一歩着実に歩んでまいりたいと思います。
(もう歩めません)
--------------------------
ところで、こういった著作物の使い方は、著作者人格権侵害になるでしょうか?

Posted by: ヒューザーのごあいさつ | January 18, 2006 at 01:38 AM

> 南京ダック さま

>さすがに、この計画は見送られ、ぽしゃったからいいものの(まだ実施するつもりであればギャグとしか言いようがないが)、
ギャグとしか言いようがない、そう言われてもやるみたいですよ、この図書館・・・。誰か止めてやってください。

> ヒューザーのごあいさつ さま
ある著作物に対する批評をするためにその著作物を掲載等することは、表現の自由を保障するために著作権の制限の対象とされています(著作権法32条1項の「引用」の規定ですよね)。
お使いになられた方法は、いわゆる「引用の4要件」を満たすものと思われますので、私は著作権侵害には該当しないと思います。
また、元の著作物を改変しているわけではありませんので、著作者人格権侵害にも該当しないと思いますよ。

Posted by: gomame | January 30, 2006 at 12:33 PM

gomameさま、レスありがとうございます。
私はある公立図書館で仕事をしていまして、日ごろから国会図書館はじめ、図書館界の動向をチェックしています。
その中で、同館のウェブアーカイブ計画は、はたから見ても「???」と言わざるをえません。

そもそも、この計画について、事業執行のための予算がついているのでしょうか?

同計画の経緯を振り返りますと、ことの発端は、同館の納本制度審議会で答申「ネットワーク系電子出版物の収集に関する制度の在り方について」(平成16年12月9日)がなされたことによります。 http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/deposit_council_book.html

そしてこれに先立ち、平成16年6月8日に「世界最先端のIT国家実現のための申入れ」(自民党政務調査会 e-Japan重点計画特命委員会 委員長 額賀福志郎)の5.で、国立国会図書館のウェブアーカイブの構築について予算措置をすべきという申入れが政府に対してなされ(http: //www.hirataku.com/contents/seisaku/seisakus/0610mosiire.htm)、
その結果、平成17年度については、予算がつけられたようです。
この背景には、自民党e-Japan重点計画特命委員会の下にあった「自民党デジタルアーカイブ小委員会」があり、野田聖子委員長や山口俊一議員が実質的に国会図書館を後押しした(itpro.nikkeibp.co.jp/free/NC/NEWS/20030729/3/参照)ようです。

これで調子に乗った国会図書館は、国立国会図書館月報1-3頁の黒澤隆雄「新年のごあいさつ」で、次のように記しています。
「当館といたしましては、制度の早期の構築と運用に向けて、速やかにこの骨格の具体化に取り組み、法律上の手当てについての合意形成を図らなければと考えているところであります。
 また、昨年末決定をみました平成一七年度予算政府原案においても、関係経費が計上されているところであり、まさに、年明けとともに、デジタル・アーカイブの本格的構築に向け大きく一歩を踏み出すこととなりました。」
http://www.ndl.go.jp/jp/publication/geppo/pdf/geppo0501.pdf

しかし、その後、国会図書館法改正案はなぜか出されず(法律の文章をかける人間がいないから?w)、また野田議員や山口議員が自民党を離党した影響からか、すっかりしりきれトンボになりました。

そのうち、平成十七年九月二十二日(木曜日)の衆議院議院運営委員会図書館運営小委員会(ここで、国会図書館の事柄を決めます)で次のようなやり取りがありました。
「○中川小委員長 これより図書館運営小委員会を開会いたします。
 本日は、平成十八年度国立国会図書館予算概算要求の件について御協議願うことといたします。
 まず、黒澤図書館長の説明を求めます。

○黒澤国立国会図書館長 国立国会図書館の平成十八年度予算概算要求について御説明申し上げます。
(略)
以下、重点要求の諸点について御説明申し上げます。
 第一は、デジタルアーカイブの構築に必要な経費でございます。
 その内訳の第一は、デジタルアーカイブのシステム構築に必要な経費でございます。デジタルアーカイブは、インターネット上にある電子情報を収集、蓄積、提供するものです。これは、国会審議に資するとともに国民共有の情報資源となるものであり、平成十七年度に引き続き、構築を進めていくための経費であります。
(略)

○中川小委員長 これより懇談に入ります。
    〔午後二時三十七分懇談に入る〕
    〔午後二時五十七分懇談を終わる〕
【注:この懇談って、何ですかねえ?夕方の料亭の宴会の話でもしているんですかねえ~w。公開しろっちゅうに!】

○中川小委員長 これにて懇談を閉じます。
 今回概算要求を提出したことについては、やむを得ず認めることにしても、積み残しになっている問題について、今国会中に議論して、来年度予算にきちんと反映するように調整していくこととしたいと思います。
 ゆえに、今回の分については、小委員長に任せていただくというか、御一任いただきたいということでありますが、それでよろしいでしょうか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
【注:「積み残しになっている問題」ってウェブアーカイブのことですかねえ?】

○中川小委員長 はい、ありがとうございました。
 本日は、これにて散会いたします。
    午後二時五十八分散会          」
http://www.shugiin.go.jp/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/005216320050929001.htm

このように、法律ができないために、予算を執行できず、余らせて返上する羽目になったウェブアーカイブの予算について、来年もチャレンジすることになったようです。国は地方と違って、余らせた予算を「もいっかい、ちょうだい★」って財政担当(国だったら、財務省でしょうか?)に言えるんでしょうか…

ほいで、その結果が、次の小委員会(平成十八年一月十九日(木曜日))の内容に書いています。
「○中川小委員長 これより図書館運営小委員会を開会いたします。
 本日は、平成十八年度国立国会図書館予定経費要求の件について審査をいたしたいと存じます。
 まず、黒澤図書館長の説明を求めます。

○黒澤国立国会図書館長 平成十八年度の国立国会図書館歳出予算の要求について御説明申し上げます。
 平成十八年度国立国会図書館関係の歳出予算要求の総額は、二百三十一億六千六百万円余でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと、七億七千五百万円余の減額となっております。
 次に、その概要を御説明申し上げます。
 第一は、管理運営に必要な経費、すなわち人件費及び事務費等であります。その総額は、二百二億四千九百万円余でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと、三億六百万円余の減額となっております。
 これは、主として、デジタル・アーカイブのシステム開発に必要な経費の減額によるものであります。」
http://www.shugiin.go.jp/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/005216320060119002.htm

当然のごとく、「デジタル・アーカイブのシステム開発に必要な経費の減額」がされてしまいました。まあ、予算を返上したのだから、当たり前ですが…。

うちの役所だったら、こうなったら半永久的に(人類滅亡の日まで?w)復活できません。国だったらできるのでしょうか?

図書館のおえらいさんや先生が、東京から帰って(やって)来るたびに「国会図書館が、ウェブアーカイブ、やる気満々だぞ」って言うのを聞くにつけ、「まさかホラを吹きまくっているのでは?」とちょっと思ったので、何も知らない図書館界への問題提起のつもり(あと、全能感に浸ったニートのような政策への冷やかしが半分)で書きました。

長文失礼しました。ご意見がありましたら、どんどんコメントしてください。

Posted by: 南京ダック | February 02, 2006 at 02:33 AM

> 南京ダック さま
詳細なコメント、ありがとうございます。
公共図書館のお方ですか。てっきり国会図書館のご関係の方かと・・・。
失礼しました。(お勤めの公共図書館における「先生」とはどういう人になるのでしょうか。もしよかったら教えてください。地方議員の方でしょうか?ちょっと実感できませんでして・・・)

というか、午前2時33分にコメントいただき、ありがとうございます。翌日のお仕事に差し支えないかが心配です・・・

さて、今回のコメントですが、全面的に賛同します。
さすがに独法化されたら所管府省(それとも衆院事務局?)から「ざけんなバカ!」って言われて即却下でしょうけど。
あと、さすがに国会図書館といえども、国立国会図書館法の改正とかの立案はしているでしょうから、立法作業というよりも、それ以前に法案の内容が固まりきらなかったんでしょう。お公家集団でしょうから。

これからもコメント、よろしくお願いします!

Posted by: gomame | February 02, 2006 at 09:20 PM

2つ上にある「世界最先端のIT国家実現のための申入れ」(自民党政務調査会 e-Japan重点計画特命委員会 委員長 額賀福志郎)のリンクが切れていましたので、新しいリンク先を追加します。
http://www.osamu-k.com/mousiire.htm

ちなみに、該当部分は、次の通りです。

五.デジタルアーカイブの構築・利用促進
(一)国立国会図書館によるウェブアーカイブの構築など
1.国立国会図書館がウェブアーカイブを構築するための法律を次期通常国会に提出するとともに、ウェブアーカイブを構築するために必要な経費について、予算措置を講ずること。
2.以上のほか、別紙「デジタル・アーカイブの推進に向けた申し入れ」に従い、施策を推進すること

前にコメントを書いた日には、www.hirataku.com/contents/seisaku/seisakus/0610mosiire.htm(某自民党議員のサイト)にちゃんとリンクされていたのですが、今日見たら切れたということは、忘れたい過去なのでしょうか…(ヤフーでまだキャッシュは見られます)。その意味で、ウェブのアーカイブって、難しいのでしょうね。ほとんどの人は、ウェブのサイトは簡単に発信できて、すぐに削除できると思って、作成していますから。

上のコメントでコピペ(引用?)されている、ヒューザーのあいさつも、既に自分とこのHPで削除したにもかかわらず、まさかここで晒されているとは思っていないでしょう。下手すると、捜査資料にもなりますから。

昨年の意見募集で、予想外に世間の反発が強かった。それが自民党の感想ではないでしょうか。

それに対して、国会図書館は、過去の自民党の申入れと予算化の成功という栄光にすがりついて、図書館側のメリットを図書館界にだけ強調して(ゆえに、図書館関係の集会や説明会だけにはやけに「法制化」を説明)、一般世間の批判に応えて、理解を得ようとする姿勢が見られない(むしろ、デメリットは隠して、知らないうちにシャンシャンでやろうとする)ような気がします。

独法化後は、現行法規の範囲内で、がんばってほしいですねえ。

Posted by: 南京ダック | February 05, 2006 at 02:57 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/43339/7938855

Listed below are links to weblogs that reference 国会図書館のゆくえ:

« 親愛なる「正義の味方」さまへ | Main | 図書館関係ガイドラインが発効に »