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歴史教科書の翻訳と著作権(大丈夫?)

今朝の報道によりますと、外務省は、以下のことをする方針を固めたそうです。
1.約20カ国の歴史教科書の日本関連の記述の分析
2.日本の歴史教科書を中国語と韓国語に翻訳し、外務省と中韓大使館のHPに掲載

asahi.com
中韓の歴史教科書を外務省研究へ 日本関連の記述

実は、この動きを扱うことが本題ではありませんでして・・・。
(だいたいが日中韓の教科書問題という扱い?)
今回は、この「翻訳」にスポットを当ててみようか、と。

著作権のことをご存知の方は、著作物を翻訳することは著作(権)者に無断でできない、ということもご存知ですよね?無断で翻訳してしまうと、著作(権)者の「翻訳権」の侵害になってしまうからです。

日本の教科書は、ご承知のとおり、「検定」教科書です。したがって、文部省著作教科書を除き、国に著作権はありません。また、歴史教科書の中には文部省著作教科書はありません。

そうなると、著作物を翻訳するには、教科書の本文を執筆した著作者(当該著作者が著作権を譲渡している場合には、譲渡を受けた者)の許諾を得なければならないことになります。

歴史教科書の著作者って、確か何人もいたような・・・。
それに、色々な考えから、国に批判的な学者さんもいるでしょうし、許諾を受けられないということも考えられますし。
・・・本当に大丈夫なのでしょうか?

まぁ、1.については、内々で翻訳する分には42条の適用があるでしょうし、公表するとすれば記述内容を論評する内容になっているでしょうから、この場合には32条1項が適用されるでしょうからいいんですが。

・・・まさか、2.を行うためだけに著作権法改正なんてしないでしょうねぇ(笑)

世間さまとは別の観点から、私は今後の進展が楽しみです。

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Comments

 たいしたコメント残せないんですが。
 「翻訳」で著作権法の条文がバッ!と頭をよぎるという辺りがスゴイ…。ただそれを言いたかっただけでして。

 ところで、中・韓の方は、どうなんでしょうか。今回は「研究」迄で公表の方法についてはまだ元記事に書かれていませんからいいんですが、過去ほかの国の教科書を翻訳して出版していたところがありましたよね。
 一般論としてベルヌ条約だとかの関係、教えて君ですみませんがもし余裕ありましたらどういう論理構成や手続きをとっていなければならないかご教示いただければ幸いです。ただまあ、本記事と関係ないんで「また今度ね~」「自分で勉強してね~」でもいいです…。

Posted by: roe | April 27, 2005 at 10:36 AM

roeさま
いつもありがとうございます。
今日は仕事をお休みして英気を養っている(?)関係で、沢山エントリしてます。

ほかの国の教科書を和訳して出版している、といえば、明石書店の一連の出版物(世界の教科書シリーズ)があります。(週刊文春で中韓歴史教科書バッシングをした記事の引用先がこの出版物)

さすがに許諾手続についてはよくわかりませんが、中・韓は日本とは違って「国定」教科書ですから、国に許諾を得ればよい、ということになりそうです。日本みたいに権利者が複数とはならないので、比較的取りやすいのではないかと思われます。

だいたいこんなところでいかがでしょうか?

Posted by: gomame | April 27, 2005 at 11:14 AM

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